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00.ロケ地巡り

2018年9月24日 (月)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsスペースゴジラ』①(鹿児島・札幌)

  
今回ご紹介するのは、1994年12月10日に公開されたシリーズ第21作『ゴジラvsスペースゴジラ』です。この年は7月に『ヤマトタケル』が公開され、昭和の特撮黄金期のように1年に2度も東宝特撮映画を楽しめるという、贅沢でワクワクした1年でした。

 
ハリウッドのトライスター版『GODZIILA』の製作遅延でシリーズ続行となり、急遽製作された本作。『平成ゴジラ大全 1984~1995』(白石雅彦 編著)によると、『ゴジラvsスペースゴジラ』の特撮は、1994年6月27日にクランク・イン。例年より2か月近く遅れてのスタートとなったようです。


そのせいか、特撮演出は全体的に大味な感が否めず、特に宇宙空間の描写は操演による力技。同じ川北紘一特技監督が手掛けた『さよならジュピター』のような繊細さを期待していただけにちょっと残念でした(製作条件が異なっているのは重々承知した上での個人的感想です…)

 
しかも、舞台は南海。ミニラならぬリトルゴジラも登場…。かつて昭和のゴジラシリーズが『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』や『怪獣島の決戦 ゴジラ息子』で福田純監督を迎え、新たな方向性を求めていったように、『ゴジラvsスペースゴジラ』も平成ゴジラシリーズ6作目にして監督・脚本・音楽といったメインスタッフを一新。転換期を迎えたんだなあと、当時は自分を納得させたものです。とはいえ、久々の新怪獣・スペースゴジラの登場や、ゴジラと人間が絶妙に絡むアクション描写、人間ドラマを重視したストーリー展開など、いま改めて見直すと良くできている作品だと感じます(うんちくが多いですが、結局のところ好きなんです)

SHIROYAMA HOTEL kagoshima(旧城山観光ホテル)
『ゴジラvsスペースゴジラ』(1994)より
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さて、本題のロケ地巡りに移りましょう。まずは鹿児島から。先ほど、特撮のクランク・インは6月27日と書きましたが、『ゴジラ大百科[スペースゴジラ編] 』(学研)に掲載されている、鈴木健二チーフ助監督の特撮撮影日誌によると、地方ロケは6月9日に開始され、最初のカットがこの桜島の合成用の下画だったとのこと。旅行ガイドなどでよく見かける定番のアングルです。

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撮影場所は「城山観光ホテル」(今年5月8日、創業70周年・ホテル開業55周年を記念して「SHIROYAMA HOTEL kagoshima」に屋号を変更)。上層階から撮影されているようです。
鹿児島出張時の仕事場がたまたまここだったのは幸運でした(^_^;)

(2015年3月11日撮影)

天文館
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出張ついでに鹿児島市内の繁華街・天文館へ。本編と同じアングルを探そうと思うと、路上からの撮影になってしまうので難しかったです。ちなみにこれは横断歩道からの撮影。

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歩道から撮影したこちらのアングルの方がまだ近いかな。天文館本通りアーケード周辺は、この写真を撮影した2015年時点ではコカコーラの看板など、映画公開当時の面影が残っていましたが、Googleマップのストリートビューを見ると、現在は少し変わっているようです。

◆山形屋
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続いては、天文館から北東へ500mほど進んだところにある、鹿児島の老舗百貨店「山形屋」です。1998年に外壁工事が行われ、ルネッサンス調のデザインに一新されたため、現在の方が古く見えます。

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エキストラが参加したこちらのシーンも「山形屋」前での撮影。ちなみに“ヤマカタヤ”と読むそうです。

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「山形屋」の創業は1751年。出羽国山形出身の源衛門が、紅花仲買と呉服太物行商を興したのが始まりとされています。その後、薩摩藩の商人誘致政策を機に薩摩入りし、呉服太物店を構え、「山形屋」と称するようになったそうです。

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『ゴジラvsスペースゴジラ』では、スペースゴジラが山形を襲撃しますが、偶然とはいえ不思議な縁を感じます。

◆鶴丸城跡
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「山形屋」からさらに北西へ550mほど進んで、鶴丸城跡へ。

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鶴丸城(鹿児島城)は1601年頃に島津家第18代家久により築城され、以後廃藩置県まで島津氏の居城でした。現在、城跡には「鹿児島県歴史資料センター黎明館」などが建っています。

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天璋院篤姫の像も鎮座しています。現在放映中のNHK大河ドラマ『西郷どん』では北川景子さんが演じてますね。そういえば、彼女のデビュー作について少し触れられている嬉しい記事を見つけました。

「北川景子、『西郷どん』で篤姫に寄り添った一年」(シネマトゥデイ 2018年9月23日付)
https://www.cinematoday.jp/news/N0103747

(2015年2月24日撮影)

◆大通公園
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所変わって、次は札幌です。『ゴジラvsキングギドラ』からわずか3年で再建された「さっぽろテレビ塔」の上空を通過するスペースゴジラ。当ブログでは2度目の紹介です。前回は本編で使用されている情景カットが『vsキングギドラ』の未使用カットではないかと考察しました。詳しくはこちらの記事をご参照いただければと思います↓

特撮ロケ地巡り~札幌編③(テレビ塔~その2)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2013/08/2-7ea4.html

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本編で手前に映る噴水は、「大通公園西4丁目噴水」です。このテレビ塔の方角から180度振り返ると……

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2018年8月 7日 (火)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsメカゴジラ』④(幕張新都心)

前回の更新から、早くも半年以上が過ぎてしまいました…。
その間、ゴジラ史的には『GODZILLA 怪獣惑星』(2017年11月17日公開)と『GODZILLA 決戦機動増殖都市』(2018年5月18日)の2本が公開。この2作にはメカゴジラが登場するとあってか、2月4日に閉館した「TOHOシネマズ日劇」の特別イベント「さよなら日劇ラストショウ」では、メカゴジラにスポットを当てたオールナイト上映「メカゴジラナイト」が実施されました(昭和メカゴジラ2作と機龍2部作の上映)。また、その前段となる2月3日には『ゴジラvsメカゴジラ』が上映され、主演の高嶋政宏さん、大河原孝夫監督、富山省吾プロデューサーによるトークショーも行われました。

「ゴジラに出演した高嶋政宏、イジられまくった当時を述懐 日劇の閉館イベントで舞台あいさつ」(シネマトゥデイ 2018年2月4日付)
https://www.cinematoday.jp/news/N0098172

「高嶋政宏が『ゴジラ VS メカゴジラ』撮影時のエピソードを披?! “さよなら日劇ラストショウ”トークイベント レポート(ムビッチ 2018年2月4日付)
http://moviche.com/contents/news/56146/

メカゴジラといえば、今年春に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』にも登場。そのフォルムは『ゴジラvsメカゴジラ』の生頼範義版ポスターに登場するそれに近いものでした。

 

今年はまさにメカゴジライヤー。中でも『ゴジラvsメカゴジラ』に注目が当たった年といえるのではないでしょうか。今回はその『ゴジラvsメカゴジラ』クライマックスの舞台となった幕張新都心のロケ地巡りです。

◆千葉マリンスタジアム(ZOZOマリンスタジアム)
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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まずはラドンが幕張へ飛来するシーンから。前回ご紹介したレインボーブリッジ襲撃に続くシーンです。川北紘一特技監督は、『空の大怪獣ラドン』(1956)へのオマージュとして『ゴジラvsキングギドラ』(1991)で影の演出を再現しましたが、本作では念願のラドンを使っての再現。マリンスタジアムを覆う影の形がリアルで、進化していました。

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「千葉マリンスタジアム」は、1990年に開場。1992年に千葉ロッテマリーンズの本拠地となりました。2010年にはQVCジャパンが施設命名権を取得して、翌2011年3月に「QVCマリンフィールド」と改称。その後、2016年に「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイが新たに命名権を取得して「ZOZOマリンスタジアム」となり、現在に至っています。撮影ポイントは上記マップ上のです。

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こちらのカットもマリンスタジアム前で撮影されています。街灯を頼りに位置合わせをしたのですが、木々の成長が凄いです。

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先のマリンスタジアムのカットと同じ場所で、「幕張メッセ」側にカメラを向けるとこのアングルになります。この一連の場面はデイシーンですが、シナリオ上では夜の設定になっていました。おそらく空撮の関係などで変更されたのではないかと。

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続いてマリンスタジアムの近くに降り立つファイヤーラドン。間にメカゴジラの出撃シーンが入るとはいえ、急にナイトシーンに切り替わるので、やはり違和感は拭えないですね…。

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幕張海浜公園交差点に架かる歩道橋の上からのアングルが本編に近いです。

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実景にラドンのフィギュアを合成してみました。ラドンが立っている場所は「幕張新都心ヘリポート」付近です。

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ゴジラが上陸したのもマリンスタジアム付近でした。先の歩道橋からのアングルが本編に近いです。

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メカゴジラと対峙するゴジラ。本編手前の歩道橋は、実物が忠実に再現されています。「幕張海浜公園橋」といい、1989年に完成しています。

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アパホテル&リゾート<東京ベイ幕張>のセントラルタワー高層階、マリンスタジアム側の部屋に宿泊すると、ゴジラとメカゴジラの位置関係がよくわかります。

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マリンスタジアムを容赦なく横切るゴジラ。ちょうど花火が打ち上げられている場所が上陸ポイントと思われます。

(2013年6月12日/2016年6月7日・8日/2018年3月1日撮影)

◆免許センター交差点
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ややシーンが前後しますが、幕張上空を旋回するラドン。免許センター交差点で撮影されています。

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ゴジラ上陸に人々が驚くシーンも同じ場所。周囲の景色はそれほど変わっていませんが、歩道橋の錆が時を感じさせます。ちなみに、本編ではゴジラが正面に出現したという想定になっていますが、実際の上陸ポイントは画面の右側になります。

(2014年6月10日撮影)

◆メッセモール
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メカゴジラが降り立つのを「幕張メッセ」の「幕張イベントホール」越しに捉えたこのカットは、西エントランスの近くにある「ロイヤルガーデンコート」からのアングルが近いです。

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着陸したのは、幕張新都心の中心部にある遊歩道「メッセモール」付近。

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実際の着陸ポイントはこの辺りと推測します
ここで当ブログ恒例の脱線話を少々「メッセモール」といえば……

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2017年11月 5日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsメカゴジラ』③(東京・仙台)

アニゴジの公開を目前に控え、「ゴジラ誕生祭」や「ゴジラ・フェス」と各地でゴジラ熱が高まっている今日この頃ですが、当ブログをご覧くださっている皆様はいかがお過ごしでしょうか?
私は残念ながら諸事情で一連のイベントには参加できなかったのですが、「ゴジラ誕生祭」の東京会場では『ゴジラvsメカゴジラ』が上映され、トークショーにGフォース隊長 佐々木拓也役の原田大二郎さんと大河原孝夫監督が出演されるなど、本当に羨ましい限りです。

https://twitter.com/g54_info/status/924255289116844032

どんなト-クが繰り広げられたのか気になりながら、自宅で粛々とブログの更新を進めておりました。さて、『ゴジラvsメカゴジラ』のロケ地巡り、今回は東京・仙台編です。

◆月島埠頭
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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まずはベビーゴジラと梓を乗せたコンテナを吊るした輸送ヘリが、東京湾上空から小笠原へ向かうシーンから。

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中央区豊海の月島埠頭からのアングルです。

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レインボーブリッジは、本作が公開された1993年の8月26日に開通しています。

(2017年9月17日撮影)

◆港区海岸3丁目
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続いてラドンの衝撃波で吹き飛ぶレインボーブリッジ。港区海岸3丁目付近からのアングルが本編に近いです。

(2014年4月27日撮影)


1993年に発行された『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科[メカゴジラ編] 』(学研)のP.15に掲載されているメイキング写真によると、手前のループ橋部だけがミニチュアで、奥の吊り橋部は写真だったようです。

『ゴジラxメカゴジラ』(2002)より
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ちなみに、このシーンの一部はメカゴジラつながりで『ゴジラxメカゴジラ』に流用されていました。監督の手塚昌明さんは、『ゴジラvsメカゴジラ』では監督助手を務め、DVDのオーディオ・コメンタリーとして出演されています。

◆仙台駅
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ところ変わって仙台へ。ややシーンが前後しますが、仙台の街並みにラドンの影が映る様子を上空からとらえたシーンです。さすがに空撮とはいきませんので、仙台駅の屋上駐車場から撮影しました。「ams西武仙台店」は、現在「仙台ロフト」になっています。

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こちらは仙台駅西口北側に立つ「AER(アエル)」からの眺めで、2006年3月16日に撮影したものです。現在は手前に「仙台PARCO本館」が建っており、このような眺望は得られませんが、この写真を利用して番号順にロケ地を紹介していきます。

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まずは①。仙台駅前のペデストリアンデッキで撮影されています。当時、100名近いエキストラが動員されたそうです。

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続いて仙台駅上空を西へ進むラドン。撮影ポイントは「仙台ロフト」前の②です。

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2016年7月に「仙台PARCO2」がオープンするなど、街の様子はかなり変わっています。

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映画公開当時の面影が残るのは、この地下鉄の換気塔ぐらいでしょうか。

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ちなみに、本編で「SEIYO」とあった旧西友系の商業施設は、現在「仙台駅前エンドーチェーン E BeanS」となっています。東日本大震災で被災し、4階より上の階は解体されたとのことです。この写真は震災前の2005年10月に撮影したものです。

『ガメラ2 レギオン襲来』(1996)より
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仙台といえば、『ガメラ2』の舞台としても印象的ですが、②で駅の方向へぐるりと180度振り返ると、ちょうどこのシーンのロケ地になります。

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地元民ではないので、当時ここに実際に公衆電話があったのかどうかはわかりませんが、「仙台ロフト」の入口付近が撮影ポイントだったと思われます。

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③は、同じく『ガメラ2』の草体出現シーンの撮影ポイントです。草体付近にあった「仙台東宝劇場」は2006年2月に閉館。2008年、「リッチモンドホテルプレミア仙台駅前」が入居する「仙台東宝ビル」に生まれ変わりました。以前、「ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsモスラ』①・『モスラ対ゴジラ』②(名古屋)」でご紹介した「名宝会館」跡地の「名古屋東宝ビル」と同じで、映画館は入っていません。

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こちらは2005年10月に撮影した写真です。この頃はまだ映画公開当時の面影がありました。ところで、本編に映る「仙台ビブレ」は、2002年に「さくら野百貨店仙台店」となった後、2017年2月27日に自己破産して閉鎖となりました。仙台駅前、栄枯盛衰がなかなか激しいですね…。

<さくら野仙台破産>解体・再開発 先行き不透明(河北新報2017年5月27日付)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201705/20170527_12005.html

「さくら野百貨店仙台店」の建物は、耐震性の問題で解体となってしまうようです。ただ、調整は難航が予想されるということなので、今が見納めかもしれません。

(2014年6月17日・2016年11月23日・2017年10月17日撮影/一部2005年10月28日撮影)

◆仙台城跡(青葉城址)
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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仙台上空を旋回するラドン。仙台城跡からの風景です。先の『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科[メカゴジラ編] 』の鈴木健二チーフ助監督による特撮撮影日誌によると、特撮班はこの実景カットからクランク・インしたそうです。

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こちらは2006年3月に撮影したものです。こうして見比べると、ここ10年で仙台市内もいろいろと開発が進んでいることがよくわかります。

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続いて本編未使用カットから。大手門脇櫓の上空を通過するラドン。合成までされたのにカットとは、ちょっともったいないですね。

『ガメラ2 レギオン襲来』(1996)より
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実は今回のゴジラネタは以上でして、ここから先は再び『ガメラ2』ネタです。草体の出現を伝えるミヤギテレビのレポーター。本物のテレビ局が協力しているということもあるのでしょうが、金子修介監督のテレビ報道の演出はリアルでいいですね。

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撮影場所は有名な伊達政宗像の前。本編では一瞬しか映りません。

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伊達政宗像から実際に市内の方向へパンすると、このアングルが得られます。『ゴジラvsメカゴジラ』の撮影ポイントとほぼ同じ場所です。右手に聳える背の高いビルは「SS30」の愛称を持つ「住友生命仙台中央ビル」です。この写真は2006年3月に撮影したもので……

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2017年8月 6日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsメカゴジラ』②(大阪)

約5か月ぶりの更新となってしまいましたが…前回の続きです。
そういえば、まもなく発売される『ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX VOL.29』は『ゴジラvsメカゴジラ』ですね。

◆茶屋町
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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京都でべビーゴジラに会うのを諦めたゴジラは京都から南へ下り、一路大阪湾へ。その途上、大阪の梅田・茶屋町付近を通過します。茶屋町は現在、再開発が急速に進んでおり、公開当時と同じように「ホテル阪急インターナショナル」(中央)やMBS本社(右)を見渡せなくなってしまいました。

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なお、今回の比較写真は「HEP FIVE」の観覧車から撮影しました。高さが変わっていくので、本編と比較しながら一番近いアングルを探っていきました。
カップルが多い中、一人で乗るにはかなり勇気が必要でしたが…(^_^;)

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結果、観覧車が一周して降車する直前のアングルが本編に近いことが判明しました。とはいえ、「HEP FIVE」の開業は1998年。観覧車も含めて映画公開当時は存在しません。その時代には「阪急ファイブ」という前身の商業施設がありました。往時の「阪急ファイブ」は、下記ブログにて紹介されています。

大阪市の北区をグルグル巡るブログより「阪急村の歴史」
http://kita-ku.jugem.jp/?eid=375

阪急東宝グループ(当時)で撮影交渉もやりやすかったでしょうし、周辺で同じように見渡せるビルはほかに見当たらないので、「阪急ファイブ」の屋上等から撮影された可能性が高いと考えられます。

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ちなみに取材したのは2014年8月。目の前では大阪工業大学梅田キャンパスの建設が進んでいました。

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そして2017年4月、梅田キャンパス「OIT梅田タワー」が完成。もはや観覧車から本編と似たアングルを望むことすらできなくなってしまいました…。

◆MBS本社
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本作とMBS(毎日放送)のつながりは前回ご紹介しましたが、エンドロールにMBSは表記されていません。その代わりに挿入されたのがこのタイアップカットなのかもしれません。MBSのロゴは2011年9月のCI刷新に伴い変更されており、本社(M館と言うそうです)壁面の旧ロゴは現在取り外されています。

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ゴジラが立っていたと思われる本社の北側には、2013年に新館(B館)が竣工しています。

◆ホテル阪急インターナショナル
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こちらは未使用カットから。ゴジラが「ホテル阪急インターナショナル」の後方を通過する合成カットも用意されていました。同ホテルもエンドロールに表記はなく、タイアップ色が濃そうなカットです。阪急グループへの配慮か、もしくはスタッフの宿泊先だったのでしょうか。

(2014年8月5日/2016年11月6日/2017年7月30日撮影)

◆阪急うめだ本店/HEP NAVIO
『ウルトラマンダイナ』第35話「滅びの微笑(前編)」(1998)より
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さて、ここからはいつものように脱線していきます。まずは梅田・MBSつながりで、誕生20周年を迎えた『ウルトラマンダイナ』から。第34・35話の「滅びの微笑」前後編は、制作局のMBSの本拠地である大阪でロケが行われました。このカットは、曽根崎警察前の歩道から「阪急うめだ本店」(左)と「HEP NAVIO」(右)を捉えたものですが、歩道からではなかなかアングルが一致しませんでした。


青いカメラマークが今回の撮影ポイントですが、実際には交差点の真ん中にある三角地内の赤いカメラマークを打った辺りで撮影されているのではないかと思われます。

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改めて本編をよく見ると画面の左上(「京都・宝塚…」と書かれた看板のすぐ上)に信号機が映っています。現地で角度的に一致しそうなのは矢印で示した信号機だけです。

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残念ながら三角地に入れる通路や横断歩道はなく、一般人が立ち入ることはできないので検証は困難ですが、確度は高いのではないかと思います。

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ところで、三角地にそびえるこのモニュメントのような5本の銀の塔ですが、梅田地下街の吸気用として1963年につくられた換気塔なのだそうです。設計者は村野藤吾さん。『ゴジラの逆襲』(1955)のスチール写真に映る「旧そごう大阪店」や、『ゴジラ』(1984)に出てくる「読売会館」を手掛けた人です。

【参考】
Нет 大阪建築 http://www.hetgallery.com/umeda-kankitou.html
NIKKEI STYLE https://style.nikkei.com/article/DGXNAS26ABJ01_S3A121C1AA1P00

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宇宙合成獣・ジオモスの大阪襲撃を伝える「HEP NAVIO」壁面の大型ビジョン。先のカットでは合成されていなかったのですが…(^_^;)

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撮影ポイントは「阪急東通商店街」の入口付近です。

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ゴジラシリーズを上映する「TOHOシネマズ梅田」と「阪急メンズ大阪」が入る「HEP NAVIO」は、放映当時は「ナビオ阪急」という名称でした。この第35話が放映された約5か月後に改称されています。ちなみに、劇場名も当時は「北野劇場」「梅田劇場」「梅田スカラ座」と分かれており、ゴジラシリーズは邦画系の「梅田劇場」で上映されていました。

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大型ビジョンを見つめる大阪府民。先のカットと同様に、「阪急東通商店街」の入口付近で撮影されています。右手の「阪急うめだ本店」は、2005年から建て替え工事が行われ、2012年に「梅田阪急ビル オフィスタワー」としてグランドオープンしました(南側低層部の百貨店棟は2009年に先行開業)。

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余談ですが、TBSドラマ『半沢直樹』(2013年)では「東京中央銀行大阪西支店」の外観として使用されていました。

(2014年8月5日/2015年10月5日/2017年7月30日・8月11日撮影)

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2017年2月19日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsメカゴジラ』①(京都)

ご無沙汰しております。約半年ぶりの更新、今年初の投稿です。
昨年公開の『シン・ゴジラ』は、興行収入82億円を突破する大ヒットを記録(2017年1月報道時点)し、年末の『NHK紅白歌合戦』でも話題になるなど、社会現象級の快進撃が続いています。当ブログは、相変わらず「ゴジラ60周年ロケ地巡り」シリーズが進展しない状況ではありますが、3月には『シン・ゴジラ』のBlu-ray&DVDが発売され、アニメ版『GODZILLA』も公開されるようですので、引き続きコツコツと更新を続けながらゴジラを応援していきたいと思います。遅ればせながら、本年もよろしくお願いいたします。


さて、今回ご紹介するのは、『シン・ゴジラ』のエンドロールでテーマ曲が流れた、シリーズ第20作『ゴジラvsメカゴジラ』です。公開は1993年12月11日。「この戦いで、すべてが終わる。」というキャッチコピーが示すように、シリーズ20作目とゴジラ誕生40周年の節目として、平成ゴジラシリーズは本作で一旦終了する予定だったというのはファンにとっては有名な話です(実際はアメリカ版『GODZILLA』の公開延期により、シリーズは続行)。そのため、メカゴジラに加えてラドンの復活や、次世代につなぐベビーゴジラの登場など内容も豪華でした。

さらに本作では、日本映画として初めてドルビーデジタル5.1chサラウンドが試験的に導入されました。私は大阪の梅田東宝で鑑賞することができましたが、当時は東京・有楽町の日劇東宝との2館だけの上映だったとのこと。貴重な体験でした。東宝マークの前の、CGの機関車とともに映し出されるドルビーのロゴムービーが格好良く、高級感に華を添えていたように思います。DVDに収録されていないのが残念です。

◆東寺
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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ウンチクはさておき、本題のロケ巡りとまいりましょう。まずは鈴鹿から京都へ入ったゴジラを東寺越しに捉えたこのカットから。

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撮影場所は、東寺の向かいにあるマンションの屋上です。

『CINEMAチップス』(1993)より
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『ゴジラvsメカゴジラ』公開当時に大阪のMBS(毎日放送)が放送していた『CINEMAチップス』という番組で、ロケ現場の様子がリポートされていました。

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現場で指示を出す川北紘一特技監督。

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リポートしていたタレントの岡崎みゆきさんは、川北監督の機転でそのまま本編にも出演となったようです。

『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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続いて順番が前後しますが、プテラノドンの卵が国立生命科学研究所にあると知った青木一馬(演:高嶋政宏)が、車で京都へとやってきたシーン。筑波から高速道路をとばし、名神の京都南ICで下りて国道1号線を北上すると、東寺のはす向かいにあるこの京阪国道口交差点に辿り着きます。

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こちらのカットは、先のマンションの向かいにある病院(右の写真中央の建物)からの撮影だと思われます。

『モスラ3 キングギドラ来襲』(1998)より
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東寺といえば、平成モスラ3部作の最終作『モスラ3』で、キングギドラとそれを追うモルとロラが上空を通過しています。現地の写真は九条大宮交差点で撮影。右側の「京都銀行九条支店」が本編でも右下に確認できます。余談ですが、すぐ近くには「ゴジラ誕生祭」をはじめ特撮映画のイベント上映がよく行われている「京都みなみ会館」があります(私はまだ行ったことないのですが…)

『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(1999)より
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『ガメラ3』でイリスが降臨したのも東寺付近でした。ただ、アングル的に一致しないというか何か違う気が…。

(2014年11月1日撮影)

そう思っていろいろ調べていると、こちらのブログですでに謎が解明されていました。

まんりき王朝さん:『ガメラ3-邪神覚醒-』京都ロケ地探訪
http://www3.famille.ne.jp/~manriki/manriki.html

Gamera1999
まんりき王朝さんによると、映画公開当時に発売されていたメイキングビデオ『GAMERA1999』に解決の手がかりが隠されていたようです。このビデオは、『シン・ゴジラ』の庵野秀明さんが総監督を務めた139分の大作で、単なるメイキングではなく、撮影現場の際どい問題にもスポットを当てたいわく付きのドキュメンタリー作品。そのためか、先日発売された『平成ガメラ4Kデジタル復元版Bru-ray BOX』にも収録されていませんでした。

◆東本願寺
『GAMERA1999』(1999)より
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これが手がかりとなったロケ現場のシーンです。画面後方に「ほんの一瞬京都タワーらしき白い光が写っている」のを確かに発見。

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そこから撮影場所が東本願寺であることを突き止められたようです。

『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(1999)より
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再び本編と比べてみると、確かに一致します。塀よりも高い松の木は、まんりき王朝さんも指摘されていますが、デジタル処理が施されているように見えます。

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公式サイトの案内図を参照いただくとわかりますが、東本願寺の前を南北に走る烏丸通は、撮影場所となった御影堂門付近では東側に迂回しており、門周辺は車寄せのようになっています。本シーンはエキストラを大量に動員する必要があったため、国道に面した東寺よりも撮影に好都合だったのかもしれません。

(2016年11月3日撮影)

◆ムラテック八条口ビル
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東寺つながりで、脱線ついでに『ガメラ3』に関する細かすぎるネタをもう1つ。綾奈が「京都駅ビル」から東寺付近に降臨したイリスを見つめるシーンです。五重塔が合成で付け足されたものであることは当ブログで以前にご紹介していますが、今回注目したいのは、その右隣の青い看板です。

特撮ロケ地巡り~京都編③(京都駅~その2)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/11/1-fa79.html

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新幹線からも見えるこの青い看板は「ムラテック八条口ビル」のものだったのですが、近年それがなくなっていることが判明しました(だから何やねんとは言わないで…)

(左:2012年11月13日撮影/右:2014年11月1日撮影)

◆京都タワー
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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さて、京都駅へとやってきたところで、ゴジラの話題に戻ります。烏丸中央口前にそびえ立つ「京都タワー」を破壊するゴジラ。こちらも以前に紹介済みですので、今回はフィギュアの合成写真にて。

特撮ロケ地巡り~京都編①(京都タワー)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/11/post-cf58.html

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ここから新ネタです。せっかくなので上ってみることにしました。

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『モスラ対ゴジラ』と『三大怪獣地球最大の決戦』が公開された1964年に竣工した京都タワーは、高さ131m。鉄骨を一切使わず、筒状の塔体で力を受けとめ全体をささえる「モノコック構造」が世界に先駆けて採用されたそうです。何だか難しいですが、要は飛行機や船、動物ではカニ、エビ等と同じ仕組みとのこと。

『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』(1966)より
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実は『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』の冒頭では、京都タワーから撮影された先の東本願寺が映ります。

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カメラはそのままティルトアップして京都市内全景へ。こうして見ると、京都の街も変わりましたね。京都が舞台になっているのは、アメリカとの合作故のことでしょうか。

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カットが変わり、続いて知恩院が映ります。本堂の御影堂は、2012年1月から大修理が行われており、現在は素屋根で覆われています。この知恩院についてはまた後ほど。

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カメラは知恩院から祇園方面へパンします。

(2016年1月19日撮影)

◆京都祇園・弥栄会館
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パンした先にあったのは「弥栄会館」。京都の舞妓の舞を始め、7つの伝統芸能を約1時間で鑑賞できる施設です。この付近にスチュワート博士の研究室があるという設定になっています。実際は京都大学あたりをイメージしていたのかもしれませんが、弥栄会館が選ばれたのは映像的なわかりやすさからでしょう。

(2015年11月7日撮影)

◆知恩院
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先ほどの知恩院へとやってきました。浄土宗の総本山で、大修理が行われている御影堂は1639年(寛永16年)に徳川家光によって再建されたものです。2002年には国宝に指定されています。

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こちらは御影堂とともに国宝に指定された三門。1621年(元和7年)の建立です。

『ラストサムライ』(2003年)より
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三門から御影堂へと続く階段は、アメリカ映画『ラストサムライ』のロケ地でした。

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明治天皇に謁見すべく、男坂と呼ばれる急な階段を上るネイサン・オールグレン大尉(演:トム・クルーズ)一行。

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実際は男坂の上に御影堂がありますが、本編では皇居(舞台設定は東京)の一部が合成されています。

(2016年1月9日・11月3日撮影)

◆三条大橋
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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閑話休題。京都市内を侵攻するゴジラ。ここもゴジラの迷走ぶりとあわせて以前に紹介しましたので、今回はフィギュアの合成写真にて。

特撮ロケ地巡り~京都編④(ゴジラ、京都で迷走か!?)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2013/11/post-6e8e.html

◆清水寺
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三条大橋から北上するかと思いきや、なぜか清水寺へ迂回したゴジラ。ロケ地の詳細はいずれも先の記事でご紹介しております。

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ここからは新ネタです。「清水の舞台」でゴジラを発見する人々。指をさしている人がいますが、先の本編合成カットとのつながりを考えると、本来は反対側(画面左側)へ向くべきなんです。

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同じく「清水の舞台」で、偶然訪れていた修学旅行の学生も巻き込んで撮影したというカット。本編をよく見ると、すでに壊したはずの京都タワーが一瞬映ってしまっています(^_^;)

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こちらはメイキング映像に収録されている未使用カットから。人がいないため、前後のカットとうまく繋がらなかったのかもしれません。

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音羽の滝へ続く石段を駆け下りる人々。背後に見える格子戸の建物は釈迦堂です。

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奥に見えるのが釈迦堂。訪れたときは、その右隣にある阿弥陀堂の改修工事が行われており、仮歩道が設置された関係で撮影に使われた階段は塞がれていました。

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石段を下りた先には、寺名の由来となった「音羽の滝」があります。3本の筧から流れ出る水は「黄金水」「延命水」と呼ばれ、清めの水として尊ばれています。

『日本沈没』(2006年)より
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清水寺といえば、『シン・ゴジラ』の樋口真嗣監督による2006年版『日本沈没』では、本堂のすぐそばまで水没していました。ちなみに本堂は、檜皮(ひわだ)ぶき屋根のふき替え工事が今月から本格化しており、近々素屋根ですっぽりと覆われてしまうそうです。この風景も当面見納めです。

清水寺ふき替え「素屋根」が守る 半世紀ぶり修理、本格化へ(京都新聞2017年2月4日付)
http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20170204000090

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こちらは、京都の名刹で宝物が梱包されるシーン(ガンダムの富野由悠季監督が高僧役で出演している場面)の頭に出てくる京都市内の全景カットです。これも先のカットと同じ場所から撮影されていると思われます。DVDのスペシャル・コレクターズ・エディションの特典として封入されている樋口監督の撮影台本(レプリカ)にも「清水寺」の書き込みがあったので、間違いないと思われます。

『妖星ゴラス』(1962)より
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『妖星ゴラス』の終盤にも清水寺は一瞬映ります。地球に接近するゴラスの引力によって発生した大洪水に飲み込まれていくというシーンです。ただ、右手の本堂がきちんと映っておらず、画面も暗いので、一見すると清水寺かどうかわかりにくいです。

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撮影ポイントは、境内の子安塔付近に本堂を含む諸堂を一望できるスポットがあり、そこだと思われます。先の「清水の舞台」でゴジラを発見する人々のカットも、同じくここから望遠で狙ったのではないかと推測します。

(2015年11月3日/2016年11月3日撮影)

◆平安神宮
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『妖星ゴラス』には京都の名所がもう1カット登場します。平安神宮です。

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応天門がゴラスの引力によって発生した大洪水に飲み込まれます。ただ清水寺同様、このカットもアングルが中途半端な気がします。これら2カットのためだけに京都ロケを行ったとも考えにくいので、もしかすると既存のライブラリーフィルムに大波を合成したのかもしれません。

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平安神宮は1895年(明治28年)に平安遷都1100年を記念して創建された、比較的新しい神社です。すぐ近くには『ゴジラ音楽祭 in京都』が開催された「ロームシアター京都」があります。音楽祭については過去記事で詳しく述べています。

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ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsキングギドラ』⑤(京浜島)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2016/05/60vs-bfbb.html

(2016年1月19日撮影)

◆八坂の塔(法観寺)
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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清水寺に立ち寄ったゴジラは二年坂に顔を出し、再び北上します。『東宝SF特撮映画シリーズ VOL.8 ゴジラvsメカゴジラ』(東宝 出版・商品事業室発行)の川北紘一特技監督のインタビューによると、特撮カットに出てくる五重塔は「八坂の塔」をイメージしたものだそうです。

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「八坂の塔」は聖徳太子が建立したという法観寺の一部で、現在の塔は1440年に足利義教によって再興されたものです。

(2017年5月2日撮影/追記)

◆出雲路橋
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鴨川の上流へと進むゴジラ。このカットの撮影場所は、下鴨神社の近くにある出雲路橋付近です。ここも以前にご紹介したスポットですので、フィギュア合成で(^^)

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ゴジラが目指すのは、ベビーゴジラがいる「生命科学研究所」ですが……

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2016年8月29日 (月)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsモスラ』③・『三大怪獣地球最大の決戦』②(横浜)

『ゴジラvsモスラ』のロケ地巡りもいよいよクライマックスへ。ラストは横浜です。

◆横浜駅周辺
『ゴジラvsモスラ』(1992)より
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丹沢から横浜へとやってきたゴジラ。ロケ地は以前にご紹介した「横浜タカシマヤ」のそばある内海橋付近と、JR東海道本線と相模鉄道を跨ぐ県道13号線の平沼橋です。

特撮ロケ地巡り~横浜編①
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/08/post-69aa.html

◆中華街東門(朝陽門)
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モスラとバトラの戦いで破壊される中華街の門(牌楼というそうです)。以前紹介したときは恥ずかしながら不勉強で、本編に登場する門の形状が実際のものとあまりにもかけ離れていたことから架空の門ではないかと思っていたのですが、東門周辺であるとコメントにて教えていただきました。ありがとうございます。というわけでリベンジです。

特撮ロケ地巡り~横浜編②(中華街)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/08/post-885f.html



『ゴジラvsモスラ』のブルーレイ映像特典「ゴジラシリーズ ロケーションガイド 臨海都市上陸篇」では映画制作当時の東門の写真も紹介されており、ミニチュアは本物をしっかりと再現したものだったようです。新しい門が竣工したのは2003年。工事中の様子はこちらのサイトで紹介されています。

めりた・グッドボーイさん:http://merita.jp/yokohama-sketch/04/index.html

(2015年11月14日撮影)

◆スターホテル横浜
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続いて、ビルの屋上からゴジラ・モスラ・バトラの三つ巴の戦いを見守る藤戸拓也(演:別所哲也)たちとコスモス。

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先の「ゴジラシリーズ ロケーションガイド 臨海都市上陸篇」によると、ロケ地は「横浜マリンタワー」の近くにある「スターホテル横浜」の屋上だったとのこと。夏場はビアガーデンも開催されているそうですが、訪れたときは残念ながらシーズンオフでした。いつか横浜へ出張の際にはぜひ泊まってみたいと思います。

(2015年11月14日撮影)

◆横浜マリンタワー
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マリンタワー方面へ向かうモスラ。実景の空撮映像との合成が当時としては斬新でした。

『三大怪獣地球最大の決戦』(1964)より
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そのマリンタワーは『三大怪獣地球最大の決戦』でキングギドラに襲撃されます。以前に紹介済みのスポットではありますが、今回はより本編に近いアングルで。

特撮ロケ地巡り~横浜編③(氷川丸・横浜マリンタワー)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/08/post-b5d8.html

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今回の撮影場所は「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」です。マリンタワーは2008年に灯台としての役目を終え、2009年にリニューアル。その際、それまでの紅白の塗装から外側を光沢を押さえた「シルバー」に、内側を「ブラウンオリーブ」(茶色みがかった緑色)に塗り替えらたそうです。ただ、以前の紅白の塗装も、1961年の開業当時は紅白の7等分塗りだったものが、1989年の横浜博覧会を機に赤から白のグラデーションに変更されていたとのこと。同じ紅白でも『三大怪獣地球最大の決戦』と『ゴジラvsモスラ』とでは微妙に異なっていたようであります。

横浜経済新聞
横浜マリンタワーの外観、紅白からシルバーに-来春オープン」(2008年03月26日付)
横浜マリンタワーのお披露目会ー23日にリニューアルオープン」(2009年05月20日付)

(2015年11月14日撮影)

◆日本郵船氷川丸
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『三大怪獣地球最大の決戦』でゴジラ出現ポイントのすぐそばに係留されている「日本郵船氷川丸」。前回訪れたときは休館日だったので、これもリベンジしてきました!

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とはいえ、完全一致とはいかず、またもや船外からという中途半端なアングル。その理由は……

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2016年8月 4日 (木)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsモスラ』②・『メカゴジラの逆襲』①(東京・千葉)

「ゴジラ60周年ロケ地巡り」といっておきながら、本当はもう62周年。最新作『シン・ゴジラ』も公開され、一体いつになったら完結するのかと自分でも気が遠くなりつつありますが、『ゴジラvsモスラ』ロケ地探訪、続いては東京・千葉編です。今回もいろいろと脱線しながら進めてまいります(最初から言っておきますw)

◆世界貿易センタービルディング
『ゴジラvsモスラ』(1992)より
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浜崎橋JCT付近から上陸しようとするモスラ。以前にも紹介した浜松町の「世界貿易センタービルディング」からのアングルですが、今回はプラモデルのモスラを合成してみました。前にも書いていますが、この東向きアングルは『帰ってきたウルトラマン』(1971)や、『東京湾炎上』(1975)にも出てくるので、比べてみると街並みの変化がよくわかります。

特撮ロケ地巡り~東京・港区編②(世界貿易センタービル)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2014/02/post-da66.html

『メカゴジラの逆襲』(1975)より
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こちらは、ゴジラシリーズ第15作『メカゴジラの逆襲』からムガール(演:睦五郎)と津田(演:伊吹徹)が東京の改造計画を語るシーン。

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同じ「世界貿易センタービルディング」の北側、汐留方面の風景が映し出されます。東京はブラックホール第三惑星人に改造されるまでもなく再開発が進み、汐留操車場があった場所は現在「汐留シオサイト」となっています。


『メカゴジラの逆襲』は1975年3月15日に公開。観客動員数は97万人で、ゴジラシリーズのワースト記録となってしまい、本作をもって昭和ゴジラシリーズは終止符を打たれることになります。本多猪四郎監督にとっても最後にメガホンをとった映画となりました。「東宝チャンピオンまつり」の一本であり、ゴジラは子どもたちを守るヒーローとして描かれていますが、本多演出と伊福部昭さんの音楽によって作品自体は重厚な仕上がりとなっています。もしかすると、そのアンマッチが当時の子どもたちや大人のファンには受け入れ難いものだったのかもしれません。正直、私自身も中学生時代に初めてビデオで観たときの印象は暗く、それ以来視聴する機会の少ない作品となっていました。ただ、最近になって改めて観直してみると、学会を追われた真船博士の哀しみや、『怪獣大戦争』にも通じるサイボーグ少女・桂(演:藍とも子)と海洋開発研究所の一之瀬(演:佐々木勝彦)の悲恋など、本多監督らしい大人のドラマがしっかり描かれており、再評価されるべき作品だと感じます。

(2013年4月13日撮影)

東急プラザ赤坂(赤坂エクセルホテル東急)
『ゴジラvsモスラ』(1992)より
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さて、話を『ゴジラvsモスラ』に戻します。コスモスを追って東京に上陸したモスラは、赤坂方面へ進みます。エキストラによる避難シーンは、赤坂見附周辺で撮影されています。

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ロケ地は「赤坂 エクセルホテル東急」の2階にあるショッピングアーケード「東急プラザ赤坂」です。

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このカットは、赤坂見附交番のすぐ隣りにある歩道橋の袂から望遠で撮影。道路標識や街灯の位置が変わっています。

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ちょっと角度が違いましたが、ホテルの外壁の様子などは当時のままです。

『地震列島』(1980)より
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こちらは、1980年に公開された東宝の『地震列島』より、主人公の地球物理学者・川津陽一(演:勝野洋)が自身の研究所へと向かうシーン。

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先の「東急プラザ赤坂」から地下鉄赤坂見附駅の駅ビル「ベルビー赤坂」を望遠で狙ったアングルです。

(2016年7月6日撮影)

◆赤坂見附駅(ベルビー赤坂)
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同じく『地震列島』より、物語中盤で川津陽一が離婚協議のために表参道の割烹料亭へ向かうべく、地下鉄に乗ろうとするシーン。

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川津は矢印で示した出入口から地下へ下りていきます。「ベルビー赤坂」は、1979年の開業以来ファッションビルとして運営されていましたが、2012年に閉店。2013年からは「ビックカメラ赤坂見附駅店」が入居しています。ビックカメラの入居にあたって耐震工事が行われたそうで、1階付近の様子は大幅に変わっています。

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エスカレーターで地下へ下りる川津。駅のホームで妻・裕子(演:松岡嘉代)と待ち合わせをし、2人は銀座線に乗り込みます。地下鉄に乗るまでの一連のカットは手持ちカメラで撮影されているのですが、ゲリラ撮影でしょうか?

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エスカレーターはかなり改装されており、残念ながら当時の面影はありません。

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B1Fの銀座線表参道・渋谷方面行のホームです。大地震発生後、車両から降りた乗客が大挙して押し掛けます。本編はもちろんセットです。なお、銀座線は走行用のレールと並行して給電用のレールが敷かれている第三軌条方式です。非常時とはいえ、実際には線路に降りるのはかなり危険だと思います。

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混乱する赤坂見附駅の構内。現在は改装されており、写真右側の丸ノ内線ホームには、2007年に可動式ホーム柵が設置されました。改装前の様子はネズミツオさんのブログで詳しく紹介されていますが、本編のセットはかなり忠実に再現されたものだったようです。

ネズミツオさんのブログ「三つ子の魂百まで…トラウマニア」
http://ameblo.jp/nezumitsuo/entry-11276114780.html

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再び銀座線のホーム。銀座・浅草方面から地下鉄車両とともに鉄砲水が迫ります。

(2015年7月2日撮影)

◆元赤坂
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本編に登場する川津研究所の外観(玄関)も、実際に赤坂見附のすぐ近くある元赤坂のビルが撮影に使用されています。

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ただし、そのビルは現存せず、現在は綜合警備保障(ALSOK)の本社が入居する「安全ビルレジデンス」に建て替わっています。

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川津研究所の内部はセットだと思われますが、本編をよく見ると、奥の棚の上にはなんと第1作でゴジラを倒したオキシジェン・デストロイヤーが!?

(2016年7月6日撮影)

◆弁慶橋
『ゴジラvsモスラ』(1992)より
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ゴジラネタに戻ったところで、続いては弁慶橋での避難シーン。こちらのロケ地は以前にご紹介済みです。

特撮ロケ地巡り~東京・赤坂見附編①(赤坂見附交差点・弁慶橋)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/10/post-54dc.html

『007は二度死ぬ』(1967)より
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この弁慶橋付近では、『007は二度死ぬ』でカーチェイスが繰り広げられています。ボンドとアキが乗るボンドカー(トヨタ2000GT)が、敵のアジトである大里化学工業(外観は「ホテルニューオータニ東京」のザ・メイン)の敷地から脱出するシーンです。

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ボンドカーを敵のクラウンが追いかける場面に弁慶橋(空中写真【A】)が一瞬映ります。『007は二度死ぬ』のロケ地については後述。

(2016年7月6日撮影)

◆東京ガーデンテラス紀尾井町
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また横道にそれたところで、赤坂見附にあった旧赤坂プリンスホテル跡地は現在、大型複合市街施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」となっています。今年5月から一部店舗が営業を開始し、先日7月27日に正式にグランドオープンしました。

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敷地内にある赤坂御門の石垣の上は「空の広場」として開放されているのですが……

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2016年5月29日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsモスラ』①・『モスラ対ゴジラ』②(名古屋)


今回ご紹介するのは、1992年12月12日に公開されたシリーズ第19作『ゴジラvsモスラ』です。本作は、前作『ゴジラvsキングギドラ』劇場公開時に上映された後づけ特報で製作が告知され、劇場が喚起に沸きました。私自身も、「いよいよ昭和と同じ怪獣ブームの再来か!?」「スタッフはまた大森・川北コンビで?」「小美人は出るのか? Winkか?」と期待に胸を膨らませる一方、「わずか一年の製作期間で大丈夫なのか?」と若干の不安を抱いた記憶があります。ちょうど、ハリウッド版ゴジラの続編についてさまざまな情報が流れている今の状況と似ています。

マイナビニュース「『GODZILLA ゴジラ』続編決定!ラドン、モスラ、キングギドラ登場にファン熱狂」
http://news.mynavi.jp/news/2014/07/27/082/

映画.com「米レジェンダリーが『キングコングVSゴジラ』を企画中?」
http://eiga.com/news/20150914/9/

シネマトュデイ「『GODZILLA ゴジラ』続編、ギャレス・エドワーズ監督がまさかの降板!」
http://www.cinematoday.jp/page/N0082686

結果的に、前作の大森一樹監督は脚本のみの参加となり、個人的にはちょっぴり残念ではあったのですが、「極彩色の大決戦」というキャッピコピーで封切られた『ゴジラvsモスラ』は、平成ゴジラシリーズで最多の420万人という観客動員を達成。配給収入も22億2千万円を記録し、1993年度の日本映画興行ベスト10で堂々の第1位という快挙を成し遂げたのは皆さんもご存知の通りかと思います。

◆名古屋城
『ゴジラvsモスラ』(1992)より
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さて、ロケ地へと移ります。まずは、バトラの幼虫が名古屋城を襲撃するシーンから。言わずもがな『モスラ対ゴジラ』のオマージュカットです。モスゴジ編は以前に取り上げていますので、見比べていただけると面白いかと思います。本編では、よく見ると手前にエキストラに混ざって逃げる川北紘一特技監督の姿も見えます(^^)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『モスラ対ゴジラ』①(名古屋テレビ塔・名古屋城ほか)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2014/08/60-c117.html

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続いて正門。これもオマージュカットですが、予告編でこのカットを見たときは「おおっ!」と思いました。アナログ合成でこのクオリティは凄いです。

(2003年7月20日撮影)

◆名古屋市役所・愛知県庁
『モスラ対ゴジラ』(1964)より
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ここ最近は仕事で名古屋を訪れる機会が増え、お陰様で市内のロケ地を巡ることができるようになってきました。ということで、前回不完全燃焼だった『モスラ対ゴジラ』のスポットも補完していきます。こちらは、倉田浜干拓地からゴジラが出現したと伝えるアナウンスが街中に響き渡るシーンに登場する名古屋市役所を本編と同アングルで。竣工は1933年で、国の重要文化財に指定されており、映画やテレビドラマのロケ地としてもよく利用されるそうです。

参考:名古屋観光情報「名古屋ど定番ロケ地めぐり」
http://www.nagoya-info.jp/view/model/post_2.html

『小さき勇者たち~ガメラ~』(2006)より
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以前の記事にトラックバックしてくださった「ガメラ医師のBlog」さんの情報によると、『小さき勇者たち~ガメラ~』でも霞ヶ関の内閣府のシーンに使用されたとのこと。当時、ロケに参加された方のブログ記事もありました。

PAMI-rohさん「小さき勇者たちガメラ 2005/08/13 名古屋市役所、名古屋地下街ユニモールロケ」
http://pami.gonna.jp/kaiju/gamera/168/

『モスラ対ゴジラ』(1964)より
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例によっていきなり脱線してしまいましたが、こちらは名古屋市役所の隣りにある愛知県庁を本編と同アングルで。1938年竣工で、やはり国の重要文化財に指定されています。今も本編同様、奥に名古屋テレビ塔が見えます。

(2015年10月14日撮影)

◆名古屋テレビ塔・久屋大通公園周辺

そのテレビ塔周辺へとやってきました。

『ゴジラvsモスラ』(1992)より
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バトラがテレビ塔へと近づくこのシーンは、久屋大通と錦通が交差する辺りでの撮影。木々は成長していますが、今もほとんど変わっていません。【A】

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続いて地下鉄栄駅の13番出入口付近。後述する「中日ビル」のすぐそばです。看板と歩道の様子が若干変わっていますが、概ね公開当時のままです。【B】

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こちらが「中日ビル(中部日本ビルディング)」です。竣工は1966年。最上階の回転レストランは現在営業はしていないようですが、いかにも1960年代という感じです。

『小さき勇者たち~ガメラ~』(2006)より
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『小さき勇者たち~ガメラ~』ではジータスが襲撃しました。夏季限定で営業する屋上のビアガーデンでロケが行われています。【C】

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2016年も9月10日まで営業中!

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「中日ビル」のはす向かいにある地下鉄4番出入口からは、名古屋に着いた透たちが地上に出てきました。【D】

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この辺はあまり変わりがないですね。本編と影の向きが一致していますが、これを撮影したのは朝です。なので、本編も早朝に撮影されていると思われます。透役の富岡涼君は同時期に『Dr.コトー診療所2006』にも出演していましたが、以後見かけませんね。今どうしているのでしょうか…。

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透が見上げたところには、実際にジーダスの上陸を知らせた街頭ビジョンがあります。撮影当時は「ジェトロ名古屋輸入車ショールーム」でしたが、映画の公開を待たず2005年12月に閉館。現在は「SMBCパーク 栄」となっています。

サカエ経済新聞(2005年11月22日付)「ジェトロ、名古屋輸入車ショールームを閉館へ」
http://sakae.keizai.biz/headline/53/

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こちらは大人の足ナメのちょっと凝ったアングル。

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交差点の向かい側にある16番出入口で撮影されています。凝ったアングルだったのは、引いて撮ると見える範囲が広がってしまい、それだけエキストラ集めや交通規制が大変になるからだったのでしょうね。【E】

『モスラ3 キングギドラ来襲』(1998)より
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なお、この付近の上空は『モスラ3』でキングギドラが通過しました。【F】

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実際は「松坂屋名古屋店」北館屋上からのアングルと思われます。【G】

『モスラ対ゴジラ』(1964)より
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さて、話を再びゴジラに戻して『モスラ対ゴジラ』から、テレビ塔に接近するゴジラのシーン。場所は地下鉄久屋大通駅の1番出入口を上がったところです。【H】


久々にご紹介する私のロケ地探訪のバイブルの一つ、野村宏平著『ゴジラと東京 怪獣映画でたどる昭和の都市風景』によると、本編に映る協栄生命は2000年に破綻。現在は「ジブラルタ生命名古屋錦ビル」になったとのことでした。

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現在のビルは1994年に建て替えられたものですが、どことなく公開当時と変わらぬ雰囲気を醸し出しているのがうれしいです。

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観光客がテレビ塔から逃げるシーン。同ポジションは叶いませんでしたが、駐車場側から見た現在の様子と比較。【I】

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現在のテレビ塔の足元。

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テレビ塔に迫るゴジラ。先の協栄生命のビルに迫るカットとのつながりを考えると、駐車場付近から南東方向を見上げたアングルということになります。【J】

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テレビ塔を前に転回するゴジラ。立っているのはちょうど駐車場付近です。【K】

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テレビ塔に尻尾を丹念に引っ掛けるゴジラ。敵だと思ったのでしょうか。何か意図のようなものを感じます。ところで、実際に歩いて検証してみると、テレビ塔をさまざまなアングルから捉えていることがわかります。それに応えられるミニチュアセットを構築しているところが往年の東宝特撮の凄いところです。【L】

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バランスを崩して工事中のビルに突っ込むゴジラ。【M】

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そのビルは「名古屋パナソニックビル」です。しかし、ゴジラはともかく、テレビ塔がこの角度で倒れ込んでくるのは位置関係としてはおかしいです。実際には右側から倒れてくるはずです。

『モスラ3 キングギドラ来襲』(1998)より
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ゴジラが倒れ込んだ場所は、『モスラ3』のロケ地でもありました。【N】

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撮影場所は久屋大通公園内の「ロサンゼルス広場」です。名古屋市とロサンゼルス市は姉妹都市ということで、ハリウッドのチャイニーズ・シアターを模して、マリリン・モンローをはじめとしたスターの手形と足形のレプリカが設置されています。

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ゴジラ、バトラに続いてキングギドラの襲撃を受けるテレビ塔。久屋大通に架かる「セントラルブリッジ」なめのアングルです。こうして見ると、ややオーバースケールですね。【O】

『小さき勇者たち~ガメラ~』(2006)より
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またまた『小さき勇者たち~ガメラ~』から。ガメラ(トト)がジータスと再戦したのも、実はテレビ塔付近でした。【P】

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袋町通から見上げたアングルで、本編ではビルに隠れていますが、左手にテレビ塔があります。両サイド奥の建物は、実際は久屋大通に面して立っているのですが、本編では合成で1棟ずつ追加され奥行きが増しています。

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この作品では、久屋大通沿いの歩道に瓦礫を積み上げての大掛かりな撮影も行われています。【Q】

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アパホテル〈名古屋錦〉EXCELLENT」の1Fにある大和証券前です。この8B出入口から3人の少年たちは地下へと入っていくのですが……

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2016年5月 8日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsキングギドラ』⑤(京浜島)

しばらくぶりです。ゴジラシリーズ、ガメラシリーズともに聖地巡礼は続いているのですが、なかなかまとめる時間が確保できず、随分とブランクが空いてしまいました。
目下、次の『ゴジラvsモスラ』編を準備中ではあるのですが、先日ツイッターで興味深いツイートを発見してしまいました。

まるぞーさん(2016年3月27日のツイート)
https://twitter.com/maruzo0717/status/714038520726163456
https://twitter.com/maruzo0717/status/714038795193090049


この方は、ゴジラシリーズのBlu-ray特典『ゴジラシリーズロケーションガイド』や『平成ゴジラパーフェクション』等で数々のロケ地紹介を手掛けておられ、個人的には(一方通行ですが…)とても参考にさせていただいています。これらのツイートでは、『ゴジラvsキングギドラ』でM11がカーアクションを繰り広げた場所が写真付きで紹介されていました。これを拝見していたたまれない気持ちになった私は、さっそく現地へ赴いたのでした。

というわけで、以前にラストと言っておきながら、今回も『ゴジラvsキングギドラ』のロケ地のご紹介となります。まったくもって気まぐれです(^^;

◆京浜島
『ゴジラvsキングギドラ』(1991)より
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激しいカーアクションの末に転倒・炎上した車から抜け出したアンドロイドM11が、寺沢とエミーを追って走り出すシーンは、東京都大田区東部の京浜島がロケ地でした。【A】


羽田空港を離着陸する飛行機を間近に見ることができる「京浜島つばさ公園」から西へ向かう車道(約550mの区間)で撮影されています。

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M11の目線。映画公開後25年を経て周辺には新しい建物ができていますが、当時の面影はあります。左手の建物の屋根も、屋根の色は変わっていましたが健在です。【B】

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M11が寺沢・エミーが乗る車を追い越す場面。【C】

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本編では出光のスタンドでしたが、昭和シェル石油に変わっていました。【D】

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訪れた日は日曜日だったので、車はほとんど走っていませんでした。アクションシーンにはもってこいの場所と言えます。本編は車道の真ん中なので同じアングルというわけにはいきませんでしたが、右側の建物に注目!

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こちらは後に続く寺沢たちの車から見た目線のカットですが、右側の建物が先のカットと一致します。M11の目線が撮影されたのと同じ反対側の車線で撮影されたようです。【C】

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ちなみにその建物も、塗り替えはされていましたが健在です。

(2016年4月24日撮影)

ところで、M11を演じられたロバート・スコット・フィールドさんですが……

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2016年1月24日 (日)

特撮ロケ地巡り〜札幌編⑥(『ガメラ2 レギオン襲来』のロケ地を訪ねて)

今回は、ゴジラシリーズから少し離れてガメラシリーズのロケ地をご紹介したいと思います。ガメラシリーズも公開から50周年を迎えましたので、本当は1965年11月27日に公開された第1作『大怪獣ガメラ』から順に追っていきたいところではあるのですが、どうしても先に書き留めておきたいことがありましたので、公開20周年を迎えたこの作品からスタートです。


1996年7月13日に公開された平成ガメラシリーズの第2作『ガメラ2 レギオン襲来』。『平成ガメラパーフェクション』(アスキー・メディアワークス)によると、配給収入は残念ながら10億に届かず7億円に留まったそうですが、1996年度キネマ旬報読者選出日本映画ベスト・テン第6位、第17回日本SF大賞、第28回星雲賞映画演劇部門・メディア部門賞などを受賞して作品的には高い評価を得ており、実際その通りだと私も思います。前作同様のリアルな世界観、そして前作以上に洗練された特撮映像に魅了されました(特に足利戦で火球を吐きながらガメラが着地するカットは秀逸!)。

本作のロケ地に関しては、当ブログですでに何度もご紹介しており、“札幌を訪れれば『ガメラ2』のロケ地巡り”というのが恒例行事のようになっていました。

特撮ロケ地巡り~札幌編①(大通公園・すすきの・狸小路)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/12/post-e6bd.html

特撮ロケ地巡り~札幌編②(すすきの・テレビ塔・大通公園)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2013/08/post-227d.html

特撮ロケ地巡り~札幌編④(大通駅・すすきの)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2013/12/post-f294.html

特撮ロケ地巡り~札幌編⑤(中島公園周辺・旧北海道庁)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2013/12/post-041d.html

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsキングギドラ』①(福岡・札幌)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2015/09/60vs-b0c3.html

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsキングギドラ』③(福岡・札幌~その2)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2015/12/60vs2-2214.html

今回ご紹介するのもご多分にもれず札幌(および千歳)なわけですが、珍しく週始めの札幌出張ということで、移動日の休日を利用してちょっと郊外へと足をのばしてみました。

◆キリンビール 北海道千歳工場
『ガメラ2 レギオン襲来』(1996)より
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まずは、新千歳空港にほど近い千歳市長都にある「キリンビール 北海道千歳工場」です。隕石落下から3日目、事件が起きる前の工場外観は正門付近から。現在は左側に建屋が増設されています。

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2名以上なら工場見学ができるそうなのですが、1人ですし、時間に余裕がなかったので残念ながらスルー。

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事件発生後、現場で穂波(演:水野美紀)に連絡を取る渡良瀬(演:永島敏行)。こちらはほとんど変わっていませんでした。

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撮影されたのは、工場北側の原料・物流トラックの専用門を入った辺りだったようです。確かにこちらの方がビール工場っぽい感じはします。

◆交通資料館
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続いて、ロケ地ではないのですが、札幌市南区にある「交通資料館」へ。

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レギオンに襲撃された札幌市交通局2000形が、1999年6月に営業運転を終了したことは以前にも書きましたが、ここにはそのプロトタイプである1000形が保存されています。

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「交通資料館」は5月から9月の期間限定で開館されていますが、展示車両は柵ごしに見ることができます。

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一応、本編と同じように撮ってみました。

◆陸上自衛隊真駒内駐屯地
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実は先の「交通資料館」は、札幌市営地下鉄南北線の自衛隊前駅の高架下にあり、すぐそばには本編冒頭に出てくる陸上自衛隊の「真駒内駐屯地」があります。【A】


ただし、本編で自衛隊の車両が出動する門は駅に近い東側ではなく、豊平川に近い西側の門です。【B】

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本編で見慣れた車両を横目に、雪の中を歩くこと約30分…。

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ようやく目的地に辿り着きました。

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本当はもっと近づきたいところではありますが、防衛省の施設に勝手に入るわけにはいきませんので、この辺であきらめました。ちなみに公式ホームページによると、団体などが事前に申し込めば史料館の見学は可能とのこと。

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門柱などはリニューアルされているようです。

◆真駒内本町3交差点
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続く、支笏湖へ向かう自衛隊車両の走行シーンも駐屯地のすぐ近くで撮影されています。ただ、映画公開当時にあった歩道橋は、現在撤去されていました。【C】

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支笏湖は実際に画面奥の方向にあります。本編はやや高い位置から撮影されていますが、おそらく撤去前の歩道橋の上からのアングルでしょう。ところで、本編の左端に映る「パーラーマコマナイ」ですが……

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