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ゴジラ60周年

2022年5月 8日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsデストロイア』③(東京/品川・天王洲)

『ゴジラvsデストロイア』のロケ地巡り第3弾は、再び東京都内からお届けします。

◆しながわ水族館
『ゴジラvsデストロイア』(1995)より
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『ゴジラvsビオランテ』(1989)以降のシリーズの常連、上田耕一さん演じる警備員が巡回するのは、京浜急行・大森海岸駅近くにある「しながわ水族館」本館地下1階のトンネル水槽です。約900尾の魚たちが泳ぐ姿を下から見上げることのできる、全長22mの海の散歩道です。

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印象的な鏡張りの階段も健在。

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本館1階から地下に降りる階段で、順路的には階段を降りた先にトンネル水槽があります。

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異変が起きるのは「珍しい魚たち」コーナーです。本編と見比べると、内容はほぼ当時と変わっていないようでした。

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水槽をのぞくと例の「水に喰われた魚がいた!」と思ったのですが、あとで本編を見ると違いました(笑)。この魚は、ムーンライターというオーストラリアに生息するカゴカキダイの一種なのだそうです。

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警備員が異常な光景を目にした水槽は、現地でカップルがいる右隣の水槽と思われます。

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取材当時、そこにはオオカミウオがいました。

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館内に悲鳴が轟く場面に登場する水族館の外観。ショップができていました。

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私が訪れたのは2015年ですが、Googleのストリートビューを見ると、現在はさらに様変わりしているようです。【①】

(2015年6月20日撮影)

◆品川駅
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品川駅上空に飛来するデストロイア。ロケ地は以前、当ブログでご紹介しました。デストロイアはかなり低空を飛んでいますが、港南口(東口)側は再開発により、同ポジでは画面を埋め尽くすほどビルが林立しています。ぜひ過去記事でご確認ださい。撮影が行われた高輪口(西口)側も、国土交通省が2018年に次世代型交通ターミナルとして整備する構想を発表するなど、大きく変わろうとしています。この景色も今が見納めかもしれません。【②】

特撮ロケ地巡り~東京・品川編②(品川駅周辺)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2013/07/post-469b.html

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新幹線の手前を避難民が走るカットは、現在の「京王品川ビル」付近です。ここも過去記事でご紹介しています。現在は、リニア中央新幹線の地下駅工事が行われています。【③】

◆東京国際クルーズターミナル・船の科学館周辺
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三枝未希と小沢芽留のテレパシーに導かれ、東京湾内に入るゴジラジュニア。

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東京国際クルーズターミナル」に隣接する「潮風公園」南側エリアからのアングルと思われます。「潮風公園」は、東京2020オリンピックのビーチバレーボールの仮設会場として使用され、訪れたときは元の公園に戻す工事が行われていました。【④】

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「東京国際クルーズターミナル」は、2020年9月にオープン。1993年に竣工したレインボーブリッジの桁下高の制約(52m)により、2つ前の記事でご紹介した特撮ロケのメッカでもある「晴海客船ターミナル」において大型クルーズ客船の受け入れが不可能となり、東京2020オリンピック・パラリンピックに合わせて建設されたそうです。「晴海客船ターミナル」の開業は1991年ですが、レインボーブリッジは当時すでに建設中だったはずで、こうなることは予測できたと思うのですが、バブルの時代は誰も気にしなかったのでしょうか。とにもかくにも、「東京国際クルーズターミナル」は「晴海客船ターミナル」に引導を渡した張本人であることは間違いありません。

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さて、「東京国際クルーズターミナル」に隣接する「船の科学館」。ここもゴジラシリーズにとっては縁のある場所のようです。

『メカゴジラの逆襲』(1975より)
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『ゴジラ 東宝チャンピオンまつりパーフェクション』(アスキー・メディアワークス)によると、桂(演:藍とも子)が一ノ瀬(演:佐々木勝彦)に会いに訪れる海洋開発研究所は、1974年に開館したばかりの本館で撮影されていたとのこと。


『ゴジラvsモスラ』(1992)より
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『ゴジラvsモスラ』でコスモスを求めて湾岸に姿を見せたモスラのカットも、位置的におそらく「船の科学館」の本館から撮影されたものだと思われます。

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残念ながら、本館は2011年10月以降展示を休止しているため、写真はゆりかもめの東京国際クルーズターミナル駅(2019年に船の科学館駅から改称)のホームで撮影しました。【⑤】

(2020年10月31日撮影)

◆天王洲アイル
『ゴジラvsデストロイア』(1995)より
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シーフォートスクエア」上空を飛来するデストロイア。人々が逃げるのは京浜運河を挟んで手前にあったクルーズ船(ザ・クルーズクラブ東京)乗り場の駐車場です。乗り場は2011年10月に、対岸の「シーフォートスクエア」側へ移転しています。

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跡地はしばらく空き地でしたが、現在はマンションが建っています。【⑥】

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こちらは東京モノレールの天王洲アイル駅。

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駅南側の駐輪場から見上げたアングルになります。【⑦】

『ゴジラvsデストロイア』台湾版予告編より
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DVDに収録されている本編未使用カットです。駅の北側と首都高速羽田1号線を跨いで西側の「スフィアタワー天王洲」を結ぶ連絡通路で撮影が行われていました。【⑧】

『ゴジラvsデストロイア』(1995)より
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再び本編に戻ります。こちらは「シーフォートスクエア」のセンターコートです。【⑨】

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映画やドラマの撮影でよく使われており、この日も刑事物(?)の撮影が行われていました。

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京浜運河沿いのボードウォークのカットでは奥にゴジラジュニアが合成されています。【⑩】

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現在はマンションが建ち、「品川火力発電所」の煙突が見えなくなってしまいました。

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付近のアパートの上層階から見た天王洲アイル全景。中央の高層ビル「天王洲ファーストタワー」が、ミニチュアでは小さいビルに置き換えられています。このビルは……

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2022年5月 6日 (金)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsデストロイア』②(東京・神奈川・福井)

『ゴジラvsデストロイア』のロケ地巡り第2弾は、東京・神奈川臨海エリアから若狭湾岸へと幅広くお届けします。まずは前回に引き続き、東京・お台場周辺から。

◆青海トンネル
『ゴジラvsデストロイア』(1995)より
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東京湾海底トンネルの建設工事現場は、ゆりかもめ青海駅とテレコムセンター付近を結ぶ「青海トンネル」の青海駅側出入口で撮影されています。【①】

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本編には映りませんが、真上にはゆりかもめの駅舎があります。

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撮影に使用されたのは出口側。

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伊集院博士の車は有明方面へと走り去って行きます。トンネル内の撮影は危険なので、ストリートビューでどうぞ。

(2014年10月16日撮影)


◆あけみ橋
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伊集院の車が走り去って行った先にある「あけみ橋」。謎の生物出現の報を受け、パトカーがけたたましいサイレンを響かせて臨海副都心へ急行するのはこの付近です。「あけみ橋」は、前回紹介した「夢の大橋」の隣りに架かる橋です。

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撮影ポイントは、青海駅からわずか350mほどの東京湾岸アンダー出口交差点付近からのアングルと思われますが、当時は交差点はなかったようです。【②】

(2014年10月15日・16日撮影)

◆ワールド流通センター
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続くこちらのパトカー群のカットは、テレコムセンターにほど近い「ワールド流通センター」屋上からのアングルと思われます。【③】

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パトカーが角を曲がった地点からカメラがあったと思われる方向へ振り返ったのがこちら。

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伊集院博士(演:辰巳琢郎)が警官に「火器攻撃は避けてください」と訴えるシーンの背後に外観が映っています。

(2014年10月15日撮影)

◆テレコムセンタービル周辺
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シーンが前後しますが、謎の生物(デストロイア幼体)が激突した建物は、ゆりかもめのテレコムセンター駅と思われます。本編画面左上に「テレコムセンタービル」と思われるミニチュアが見えます。実際には、テレコムセンター前交差点からのアングルがイメージに近いです。【④】

(2014年10月15日撮影)

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警察や機動隊が警戒体制を敷くのは「テレコムセンタービル」裏手の空き地です。【⑤】

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空き地の一部は1997年に「青海南ふ頭公園」として整備され(写真右の茂み部分)、さらに2019年には特別支援学校が開校しています。

(2014年4月27日撮影)

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左は「青海南ふ頭公園」からのアングル。右は「テレコムセンタービル」に隣接する特別支援学校。

(2021年10月30日撮影)

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ところで、特殊部隊が到着するこのカットもテレコムセンター前で撮影されているのかと思ったのですが…

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実際に、ゆりかもめのテレコムセンター駅前の広場を見てみると、似ているようで微妙に違いました。【⑥】

(2014年4月27日/2017年5月17日撮影)


Blu-ray『ゴジラvsモスラ』の映像特典「ゴジラシリーズ ロケーションガイド 臨海都市上陸篇」によると、ロケ地は京浜急行・神奈川新町駅近くの「ニューステージ横浜」だったとのこと。さっそく現地を訪れてみました。いざ神奈川へ!



◆ニューステージ横浜
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「ニューステージ横浜」は1993年に竣工したオフィスビル。【①】

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特殊部隊の到着シーンは、正面玄関前の広場で撮影されていました。

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それにしてもタイルのデザインがテレコムセンター駅前とそっくりです。わざわざ似たような場所を探したのか、偶然だったのか。

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特殊部隊の突入シーンも1階のエントランスホールで撮影されています。

(2015年11月14日撮影)

◆テクノウェイブ100
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伊集院博士が所属する国立物理化学研究所の外観は、「ニューステージ横浜」の斜向かいにあるオフィスビル「テクノウェイブ100」がロケ地だったようです。【②】

『ゴジラvsメカゴジラ』(1993年)
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ちなみにこのビルの駐車場は、同じ大河原孝夫監督の『ゴジラvsメカゴジラ』で、青木一馬(演:高嶋政宏)がアシモフ博士にメカゴジラとガルーダの合体プランを提案するシーンで使用されたそうなのですが、どこかで見たことあるなと思っていたら……

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2021年12月31日 (金)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsデストロイア』①(東京/銀座・永田町・浜松町・晴海・有明編)

皆様、いかがお過ごしでしょうか。コロナ禍で生活様式がすっかり変わってしまい、慌ただしい日々を過ごすなか、前回の更新からあっという間に2年が経とうとしています。私自身はその間も、オンライン開催となった「ゴジラフェス」を視聴したり、『ゴジラvsコング』を鑑賞したり、またつい先日も「平成ガメラ降臨祭 京都」への参加や『モスラ 4Kデジタルリマスター版』の鑑賞など、特撮道は衰え知らずだったのでありますが、どうにも筆が進まず、現在に至ってしまいました。まあ、そんな個人的な話はどうでもいいわけですが、2021年の暮れは何とか時間が作れそうな気がして、久々に筆をとった次第です。まずは平成ゴジラシリーズのロケ地巡りを完結せねば!


というわけで、今回ご紹介するのは1995年12月9日に公開されたシリーズ第22作『ゴジラvsデストロイア』です。この作品の情報を初めて知ったのは、もちろん前作『ゴジラvsスペースゴジラ』の上映後に公開された後づけ特報です。2020年11月8日の「ゴジラフェス」で話題になった「初代ゴジラカラー化映像」に先駆けること5年前、着色された第1作『ゴジラ』の映像がスクリーンに流れ、カラーになった山根博士が衝撃的でした。このときのタイトルはまだ『ゴジラ7』。敵怪獣の名前は伏せられており(というか、この時点ではまだ決まっていなかった)、いやが上にも期待感を煽る内容でした。本映像は『ゴジラvsスペースゴジラ』 のBlu-ray/DVDに映像特典として納められていますので、未見の方はぜひ!

その後、『ゴジラvsデストロイア』 というタイトルを始めて見たのは立ち読みした『B-CLUB』だったか『宇宙船』の小さな記事だったように思います。大森一樹さんが脚本を担当されると知って小躍りしたのを覚えています。ただ、「デストロイア」という名前を見たときは、「オキシジェン・デストロイア」からとっているということよりも先に、プロレスラーのザ・デストロイヤーの顔が頭に浮かんでしまいました(笑)。

 

◆銀座和光
『ゴジラvsデストロイア』(1995)より
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本作のプロデューサーである富山省吾氏は、著書『ゴジラのマネジメント』の中で「1作目のゴジラがシリーズの表紙だとしたら、その合わせ扉として裏表紙を作る」ことを目指したと記しています。その方向性が示す通り、『ゴジラvsデストロイア』は第1作『ゴジラ』とリンクする設定が随所に散りばめられており、オマージュ的な演出も多いです。核爆発寸前のゴジラが東京の街を蹂躙するこのイメージシーンもその一つ。当ブログでも何度も紹介していますが、過去記事と見比べていただくとここ数年の和光周辺の変遷の様子がうかがえます。【①】

特撮ロケ地巡り~東京・銀座編①(松坂屋・銀座和光)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2013/07/post-d179.html

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラ』①(品川・銀座)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2014/07/60-4fa7.html

(2020年10月31日撮影)


◆銀座四丁目交差点
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こちらは、臨海副都心に謎の生物が出現したことを知らせる電光掲示板。現在は看板になっています。

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銀座三越前からのアングルで、右手に和光ビルが見えます。

(2015年1月31日撮影)

◆銀座五丁目付近
『ゴジラ』(1954)より
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そのまま銀座五丁目交差点付近へとやってきました。初代ゴジラの放射熱線で焼かれた松坂屋の跡地は現在、複合商業施設の「GINZA SIX」に生まれ変わっています。【②】

『怪獣プラネット ゴジラ』(1994~1998)より
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サンリオピューロランドのアトラクション用3D映像『怪獣プラネット ゴジラ』では、銀座周辺のミニチュアセットが組まれました。

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制作されたのは『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)の直後ということで、『ゴジラvsデストロイア』に先駆けて、ゴジラはミニチュアで制作された和光ビルに迫っています。中央通りはかなり広く作られていますね。

(2018年10月3日撮影)

◆国会議事堂
『ゴジラvsデストロイア』(1995)より
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こちらもゴジラ核爆発のイメージシーン。銀座和光同様、第1作のオマージュと思われますが、実景で同アングルの撮影が難しかったのか、参議院側の北門前からのアングルとなっています。現在は、木々の成長がすごいですね。【③】

(2014年6月25日撮影)

◆世界貿易センタービル
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核爆発の閃光が走るイメージシーンは、世界貿易センタービルから東京タワー方面を望んだもの。

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世界貿易センタービルは、『メカゴジラの逆襲』(1975)や『ゴジラvsモスラ』(1992)など、ゴジラシリーズにゆかりのあるビルです。当ブログでも何度か紹介してきましたが、建て替えのため今年2021年6月30日に閉館しました。【④】

特撮ロケ地巡り~東京・港区編②(世界貿易センタービル)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2014/02/post-da66.html

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsモスラ』②・『メカゴジラの逆襲』①(東京・千葉)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2016/08/60vs-b639.html

(2018年5月15日撮影)

◆晴海客船ターミナル
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謎の生物に対する臨時司令部が設置されたのは「晴海客船ターミナル」です。東京港開港50周年を記念し、 国内外の豪華客船が接岸する東京の海の玄関として1991年に開業しています。 このカットは、公開当時はまだ日本では珍しかったデジタル合成によって作られていますが、3DCGで飛ぶ戦闘ヘリが印象的でした。【⑤】

『ウルトラマンオーブ』第25話「さすらいの太陽」(2016)より
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ちなみに、ターミナルへ続く道路は、『ウルトラマンオーブ』最終回の変身シーンが撮影された場所でもあります。さらに、この道の奥に見える倉庫街は、かつて初代ウルトラマンがケロニアと戦った晴海の倉庫街です。

(2015年6月25日撮影)

『ウルトラマン』第31話「来たのは誰だ」(1967)より
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ということで、ハヤタが変身するために走って行った倉庫を探してみたのですが、残念ながら時すでに遅しでした。ウルトラマンシリーズのロケ地サイト「光跡」さんによると、2012~2013年に解体されてしまったとのことです。

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「晴海客船ターミナル」周辺は、2020年東京オリンピック・パラリンピックの選手村になりました。選手村の建設に伴い、先の『ウルトラマンオーブ』最終回の変身シーンが撮影された道路はすでになくなっています。そして先日12月27日には、「晴海客船ターミナル」も2022年2月20日に閉館すると東京都港湾局が発表しました。

「晴海客船ターミナルが閉館、解体へ 撮影スポットとして人気も...30年の歴史に幕」(Yahoo!ニュース)https://news.yahoo.co.jp/articles/cf390d8dfcbff46a1a4e7c25dbaa0a21dfc09223

「『晴海客船ターミナル』なぜ閉鎖? 30年の歴史に幕 “東京の海の玄関口”のはずが」(乗りものニュース)
https://trafficnews.jp/post/114090

『ゴジラvsデストロイア』(1995)より
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「晴海客船ターミナル」では、ほかにも様々なシーンが撮影されています。東京の街が大炎上するイメージシーンの下画は、3階の送迎デッキから竹芝・日の出埠頭方面を眺めたものです。

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また、ゆかり(演:石野陽子)が伊集院(演:辰巳琢郎)に海底トンネルの土を持ち帰った真意を尋ねるシーンは、1階の臨港広場にて撮影されています。

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この臨港広場は、東映のスーパー戦隊シリーズなど、数々の特撮作品のロケ地としても有名です。ここで恒例ですが、少し脱線して…

『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』(2012)より
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こちらの作品のラストシーンは、先の『vsデストロイア』 の1シーンとほぼ同じアングルです。

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こちらはゴーカイレッド(演:小澤亮太)とギャバン(演:大葉健二)の再会シーン。現在、池は手入れされていないようで、結構汚れていました。

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左からバトルケニアこと曙四郎と、ギャバンこと一条寺烈、そしてデンジブルーこと青梅大五郎の奇跡の3ショット。これも臨港広場です。衣装チェンジが大変だったでしょうね。

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こちらは、前面広場。『特捜エクシードラフト』(1992~1993)では本部の外観として使われたり、ヒーローの名乗りのシーンといえばここ、というほど定番のスポットです。

『ゴジラvsデストロイア』(1995)より
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閑話休題。展望台へとやってきました。

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臨時司令部へと向かう自衛隊員。床面が再塗装されていたり、ところどころ耐震補強はされてはいますが、基本的には公開当時のままです。

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この上に司令部があります。右下の「N」という方向板にご注目。

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司令官(演:神山繁)と伊集院が眺める方角は北側なのですが…

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デストロイアが出現した有明地区は、実際にはその真後ろになります。

(2020年10月31日撮影)

◆有明二丁目交差点付近
『ゴジラvsデストロイア』(1995)より
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デストロイア幼体が高架下をうごめくシーンは、有明JCTを有明二丁目交差点付近から撮影したものです。首都高速台場線の照明灯の位置が本編と微妙に異なります。【⑥】

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有明清掃工場の煙突と、その左にある道路標識(右方向屈曲あり)の付いた台場線照明灯との位置関係を本編に合わそうとするとこんな感じです。これだとかなり近づき過ぎです。実際の撮影ポイントは、現在武蔵野大学有明キャンパスの敷地になっているところから撮影されていたのではないかと推測します。

(2020年10月31日撮影)

◆東京ベイコート倶楽部前
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メーサー車がデストロイア幼体に超低温レーザーを照射した場所は、現在の「東京ベイコートクラブ」前辺りと思われます。本編の有明清掃工場の煙突の向きは左右逆になっています。⑦】

(2013年7月17日撮影)

◆夢の大橋
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デストロイア集合体が出現するシーンは、「夢の大橋」から有明清掃工場を望むアングルが本編と符合します。工場の煙突は、本物と同じ向きに修正されています。【⑧】

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首都高を跨いで前進するデストロイア。本編でビルが建設中だったところは、現在「東京都水の科学館」と「武蔵野大学有明キャンパス」になっています。煙突の向きがまた逆になってる…

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「夢の大橋」は、パレットタウンのある青海と東京ビッグサイトのある有明を結ぶ全長360m、最大幅60mの日本一幅広い歩道橋で、1990年に竣工。2020年東京オリンピック・パラリンピック期間中には聖火台が設置されていたことでも有名です。また、特撮作品をはじめ、多くの映画やドラマのロケに使用されています。例えば……

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2020年1月13日 (月)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsスペースゴジラ』③(福岡・千葉)

『ゴジラvsスペースゴジラ』のロケ地巡りもいよいよクライマックス。
今回は最終バトルフィールドとなる福岡の特集です。かなりのボリュームですが気合いを入れていきます👊

◆ザ・ルイガンズ.
『ゴジラvsスペースゴジラ』(1994)より
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札幌から山形、そして前回ご紹介した神戸を経て、福岡上空へとやってきたスペースゴジラ。最初に出現したのは、九州本土と金印(漢委奴国王印)で有名な志賀島とを繋ぐ陸繋砂州、海の中道の中間部にあるホテル「ザ・ルイガンズ.(THE LUIGANS)」の上空でした。映画公開から20数年のうちに木々が成長したのか植え替えられたのか、同じアングルからだと建物が隠れて見えにくくなっています。【①】

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浜辺から公園に移動してみました。外観はほとんど変わっていないようでした。

(2015年4月15日撮影)

◆能古島
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警官が島民に交じって釣りをしているのは、博多湾の中央に浮かぶ能古島の港。

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スペースゴジラを目撃し、本土へ連絡したのも同じ場所です。現在はガードレールが設置されていました。

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ロケ地は、福岡市営渡船の能古旅客待合所裏手の駐車場の先です。【②】

◆姪浜旅客待合所付近
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能古島へは、九州本土の姪浜から渡船で約10分。ちょっとした小旅行の気分が味わえます。

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こちらのカットは、シーンのつながり的に姪浜の旅客待合所付近で撮影されたものかと思っていたのですが……

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現地を訪れたところ、それらしい場所は見当たりませんでした。【③
年月が経ち、港が改装されたのかなと思っていたのですが、昨年暮れにロケ地巡りの権威・まるぞーさんがTwitterで「福岡で新たに発見したスぺゴジロケ地」として掲載された写真を偶然拝見。その写真を手掛かりにロケ地が判明しました。

まるぞーさんのツイート(2019年12月31日)
https://twitter.com/maruzo0717/status/1212025113081602049

◆百道浜・マリゾン
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ロケ場所は、百道浜のマリゾン(Marizon)」内にある高速船「うみなかライン」の乗り場です。【④】


チャンスがあれば再訪せねば。

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百道浜・マリゾンでは、ラストシーンの撮影が行われました。こちらは以前、当ブログにてご紹介しております。【⑤】

特撮ロケ地巡り~福岡編②(シーホーク・福岡タワー・マリゾン)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/10/post-43f1.html

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ただ、その中で「登場人物たちが歩いている木の板で作られた道は、現在はなくなっています」と書いていたのですが、現存していましたので訂正をさせていただきます(本編のようなT字の場所がなくなっていたりするので、撮影当時と同じものかどうかはわかりません)。 

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福岡タワー周辺にバトルエリアを完成させ、雄叫びを上げるスペースゴジラ。これも「マリゾン」で撮影されたようです。“ようです”と書いたのは、現地を訪れた際、周辺に一致する建物が見当たらなかったので、マリゾンではない他のアジア太平洋博覧会(よかトピア)関連などの施設で撮影され、現在は取り壊されてしまったのたのではと勝手に思い込んでいたからです。

『ゴジラvsスペースゴジラ』メイキングより
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ところが、DVD特典のメイキングビデオを見直すと、位置関係から紛れもなく「マリゾン」でした。改めて本編を見てみると、スペースゴジラの足元の建物が、たまたま現地で撮った先の写真の建物と一致していました。

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「マリゾン」は営業不振により経営母体が変わり、2004年に複合型商業施設からウエディング施設へと大規模なリノベーションが行われたそうです(さらに、2019年1月「オーシャン&リゾート マリゾン」としてリニューアルオープン)。建物はすっかり変わってしまいましたが、矢印で示した辺りが当時の撮影ポイントに近い場所ということになります。

参考:BLDグループホールディングス株式会社 Webサイト
https://www.bld-group.com/business/marizon/ 

◆福岡タワー
『ゴジラvsスペースゴジラ』(1994)より
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福岡タワーを利用して宇宙からエネルギーを集めるスペースゴジラ。前回の取材から6年経ってようやくリベンジが果たせました。

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福岡の地上デジタル放送を支える高さ234mの電波塔「福岡タワー」。せっかくなので登ってみました。【⑥】

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東側の眺めです。後ほどご紹介するロケ地が一望できます。

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こちらは南西方向の眺めです。スペースゴジラの結晶体によって甚大な被害を被るマンション群「シーサイドももちアクアコート」が見えます。

◆シーサイドももちアクアコート
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マンションを突き破って出現する結晶体。本物の建物がミニチュアで忠実に再現されているのがよくわかります。【⑦】

◆山の上ホテル(現 アゴーラ福岡山の上ホテル&スパ)
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スペースゴジラの出現を目撃し、避難する人々。福岡市中央区の小高い丘の上に建つ「山の上ホテル」での撮影です。奥の建屋が改築されています。【⑧】

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2013年に「アゴーラ福岡山の上ホテル&スパ」としてリニューアルオープンしたそうです。

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地元のTV局・KBCのクルーが決死のリポートをするのもここです。福岡タワー周辺が見渡せるスポットですが、現在は高層建築物が増えてしまいました。

さて、ここでちょっと寄り道をしてみようと思います。

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2019年10月27日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsスペースゴジラ』②(神戸)

久しぶりの投稿です。毎度同じような書き出しで恐縮ですが、 気がつけば前回の投稿から1年以上経ってしまいました。この1年の間、 ゴジラ史的には『GODZILLA 星を喰う者』が2018年11月9日に公開され、アニメシリーズが完結。

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そして、2019年3月10日には「第1回 ゴジラ検定」が開催されました(おかげさまで初級・中級とも無事合格いたしました)

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さらに、令和を迎え、5月31日に 『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が日米同時公開。キングギドラとモスラ、ラドンも復活し、ゴジラ誕生65周年にふさわしい豪華な内容でした。

当ブログでは未だに「ゴジラ60周年ロケ地巡り」が完結していませんが、どうか『西遊記』PART1(もちろん円谷プロが特撮を担当した堺正章版ね)の最終回で、高峰三枝子演ずる釈迦如来が、天竺へ向かう三蔵法師一行に対して「何年かかっても良い」と諭したように、気長にお付き合いくださいませ。

さて、前回は兵庫県明石市で開催されていた「特撮のDNA展」の話題で締めくくりましたが、今回はお隣りの神戸市で『ゴジラvsスペースゴジラ』のロケ地を巡ります。とはいえ、本編ではわずか10秒足らずのシーンですので、例によって脱線しまくりの内容となりますことをあらかじめお断りしておきます(そういうことやってるから前に進まないんだろうというツッコミもなしで)


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『ゴジラvsスペースゴジラ』(1994)より
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神戸上空に飛来するスペースゴジラ。神戸ハーバーランドにある複合商業施設「umie MOZAIC」2Fのウッドデッキ「海の広場」から神戸ポートタワーのあるメリケンパーク方面を眺めたアングルです。25年のうちに高層建築物が増えています。左奥に見える六甲山は合成で消されているようです。【①】

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「umie MOZAIC」は、「神戸モザイク」という名称で1992年にオープン。いわゆる神戸らしい立地もさることながら、2012年までは阪急・東宝系列の施設でしたので、ロケもしやすかったのではないかと思われます(現在はイオンモールが管理)。

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本編とは順序が前後しますが、スペースゴジラを指差す人々のカットです。
おや?なんか違う…??

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「海の広場」から3Fを見上げていたのですが、公開から25年も経っているのでリニューアルされていたとしてもおかしくないとは思いつつ、どこか違和感を覚えます。そう思いながら辺りを見回していると、2Fの手すりの下部(写真右)が本編と同じ金網状になっているのを発見。もしやと思い、1Fへ降りて見上げてみると…

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見事に一致しました。わざわざカメラを移動させて撮影していたんですね。

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ちなみに「海の広場」の下は、神戸港から明石海峡大橋付近までを周遊するレストラン船「コンチェルト」の待合室となっています。

『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』(2006)より
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「コンチェルト」は、ウルトラマンシリーズ誕生40周年記念映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』の舞台となった船です。 

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船上では、ウルトラマンメビウスことヒビノミライ(演:五十嵐隼士)が、先輩のウルトラ兄弟と語り合う重要な場面が撮影されています。

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「海の広場」から接岸中の「コンチェルト」のデッキに注目。

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撮影ポイントを望遠で狙ってみました。機会があれば乗船して、きちんと検証したいところです。レストラン船なので、料理を楽しみながらロケ地巡りをするというのも乙なものかもしれません。

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さて、再び「MOZAIC」に戻ります。これもメビウス劇場版から。撮影場所は2F海沿いのデッキです。本編右端には小中和哉監督がカメオ出演されています。その奥には現在、結婚式場やホテルが建ち並び、随分様変わりしました。最近の作品だと思っていましたが、もう公開13年になるんですね。【②】

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こちらは『ゴジラvsスペースゴジラ』と同じ2F「海の広場」で撮影。氷川きよしさんは合成?
この1カットのためだけにわざわざ神戸まで来られたのでしょうか?

『ウルトラマンダイナ』第36話「滅びの微笑(後編)」(1998)より
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ウルトラつながりで、こちらは関西ロケが行われた『ウルトラマンダイナ』第36話のエンディングより。右の現地写真は2014年に撮影したものですが、店舗は入れ替わっているものの、雰囲気は当時とそれほど変わっていません。

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ハーバーロード沿いの階段から1F「希望の広場」を望むアングルなのですが…

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現在はリニューアルされており、よりオシャレな景観に生まれ変わっています。【③】

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ウルトラマンと何かと縁が深い「MOZAIC」ですが、2013年3月には「ウルトラマンワールドM78 神戸店」がオープンしています。当初は2014年1月までの期間限定店でしたが、その後継続営業が決定。現在に至ります。ショーウィンドウに鎮座する1/6の初代ウルトラマンがインパクト大です。

<円谷ステーション ニュースより>
「オフィシャルショップ『ウルトラマンワールドM78』が2013年3月15日(金) 神戸ハーバーランド モザイクにオープン!名誉店長はウルトラマンティガ!」(2013年3月14日)
https://m-78.jp/news/n-1741/

「ウルトラマンワールドM78 神戸店 継続営業決定!」(2013年12月7日)
https://m-78.jp/news/n-2268/

メリケンパーク
『ゴジラvsスペースゴジラ』(1994)より
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閑話休題。メリケンパークへとやって参りました。【④】
『東宝SF特撮映画シリーズ VOL.9 ゴジラvsスペースゴジラ』(東宝 出版・商品事業室発行) の鈴木健二・中野陽介特撮助監督による「特撮激闘撮影日誌」によると、福岡の天神周辺でのロケを終えた特撮班が1994年6月13日に神戸へ立ち寄り、ロケハン。翌14日に100名近くのエキストラを動員して撮影したとあります。なかには前年の『ゴジラvsメカゴジラ』のロケに参加した人もいたとか。同じ関西人として羨ましい限りです。特撮班は2日後には山形ロケを敢行。まさに激闘の日々ですね(*^^*)

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本編左端に見える石碑は、彫刻家・流政之氏によって1991年に製作された「神戸海援隊の碑」です。この辺りにはかつて勝海舟、坂本竜馬らによってつくられた海軍操練所が存在しました。石碑には「武士、町民、農民を問わず若者たちが大洋に夢をはせ経済、科学など多くのことを学んだ。夢を果たせず志なかばに倒れていった若者たちを『神戸海援隊』と名付け、その短い青春の夢をここに刻む」とあります。


勝海舟といえば、当ブログで以前にも取り上げたことがありますが、1990年の日本テレビ年末時代劇スペシャル『勝海舟』の特撮を、川北紘一特技監督率いる平成ゴジラシリーズのスタッフが担当しています。

『勝海舟』(1990)より
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そして、その10年前。川北監督は1980年に『ウルトラマン80』の特撮を手掛けていますが、担当した4本(9、10、13、14話) で組んだ本編監督は元大映の湯浅憲明監督でした。湯浅監督が大映時代に特撮を担当したのが……

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2018年9月24日 (月)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsスペースゴジラ』①(鹿児島・札幌)

  
今回ご紹介するのは、1994年12月10日に公開されたシリーズ第21作『ゴジラvsスペースゴジラ』です。この年は7月に『ヤマトタケル』が公開され、昭和の特撮黄金期のように1年に2度も東宝特撮映画を楽しめるという、贅沢でワクワクした1年でした。

 
ハリウッドのトライスター版『GODZIILA』の製作遅延でシリーズ続行となり、急遽製作された本作。『平成ゴジラ大全 1984~1995』(白石雅彦 編著)によると、『ゴジラvsスペースゴジラ』の特撮は、1994年6月27日にクランク・イン。例年より2か月近く遅れてのスタートとなったようです。


そのせいか、特撮演出は全体的に大味な感が否めず、特に宇宙空間の描写は操演による力技。同じ川北紘一特技監督が手掛けた『さよならジュピター』のような繊細さを期待していただけにちょっと残念でした(製作条件が異なっているのは重々承知した上での個人的感想です…)

 
しかも、舞台は南海。ミニラならぬリトルゴジラも登場…。かつて昭和のゴジラシリーズが『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』や『怪獣島の決戦 ゴジラ息子』で福田純監督を迎え、新たな方向性を求めていったように、『ゴジラvsスペースゴジラ』も平成ゴジラシリーズ6作目にして監督・脚本・音楽といったメインスタッフを一新。転換期を迎えたんだなあと、当時は自分を納得させたものです。とはいえ、久々の新怪獣・スペースゴジラの登場や、ゴジラと人間が絶妙に絡むアクション描写、人間ドラマを重視したストーリー展開など、いま改めて見直すと良くできている作品だと感じます(うんちくが多いですが、結局のところ好きなんです)

SHIROYAMA HOTEL kagoshima(旧城山観光ホテル)
『ゴジラvsスペースゴジラ』(1994)より
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さて、本題のロケ地巡りに移りましょう。まずは鹿児島から。先ほど、特撮のクランク・インは6月27日と書きましたが、『ゴジラ大百科[スペースゴジラ編] 』(学研)に掲載されている、鈴木健二チーフ助監督の特撮撮影日誌によると、地方ロケは6月9日に開始され、最初のカットがこの桜島の合成用の下画だったとのこと。旅行ガイドなどでよく見かける定番のアングルです。

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撮影場所は「城山観光ホテル」(今年5月8日、創業70周年・ホテル開業55周年を記念して「SHIROYAMA HOTEL kagoshima」に屋号を変更)。上層階から撮影されているようです。
鹿児島出張時の仕事場がたまたまここだったのは幸運でした(^_^;)

(2015年3月11日撮影)

天文館
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出張ついでに鹿児島市内の繁華街・天文館へ。本編と同じアングルを探そうと思うと、路上からの撮影になってしまうので難しかったです。ちなみにこれは横断歩道からの撮影。

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歩道から撮影したこちらのアングルの方がまだ近いかな。天文館本通りアーケード周辺は、この写真を撮影した2015年時点ではコカコーラの看板など、映画公開当時の面影が残っていましたが、Googleマップのストリートビューを見ると、現在は少し変わっているようです。

◆山形屋
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続いては、天文館から北東へ500mほど進んだところにある、鹿児島の老舗百貨店「山形屋」です。1998年に外壁工事が行われ、ルネッサンス調のデザインに一新されたため、現在の方が古く見えます。

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エキストラが参加したこちらのシーンも「山形屋」前での撮影。ちなみに“ヤマカタヤ”と読むそうです。

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「山形屋」の創業は1751年。出羽国山形出身の源衛門が、紅花仲買と呉服太物行商を興したのが始まりとされています。その後、薩摩藩の商人誘致政策を機に薩摩入りし、呉服太物店を構え、「山形屋」と称するようになったそうです。

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『ゴジラvsスペースゴジラ』では、スペースゴジラが山形を襲撃しますが、偶然とはいえ不思議な縁を感じます。

◆鶴丸城跡
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「山形屋」からさらに北西へ550mほど進んで、鶴丸城跡へ。

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鶴丸城(鹿児島城)は1601年頃に島津家第18代家久により築城され、以後廃藩置県まで島津氏の居城でした。現在、城跡には「鹿児島県歴史資料センター黎明館」などが建っています。

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天璋院篤姫の像も鎮座しています。現在放映中のNHK大河ドラマ『西郷どん』では北川景子さんが演じてますね。そういえば、彼女のデビュー作について少し触れられている嬉しい記事を見つけました。

「北川景子、『西郷どん』で篤姫に寄り添った一年」(シネマトゥデイ 2018年9月23日付)
https://www.cinematoday.jp/news/N0103747

(2015年2月24日撮影)

◆大通公園
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所変わって、次は札幌です。『ゴジラvsキングギドラ』からわずか3年で再建された「さっぽろテレビ塔」の上空を通過するスペースゴジラ。当ブログでは2度目の紹介です。前回は本編で使用されている情景カットが『vsキングギドラ』の未使用カットではないかと考察しました。詳しくはこちらの記事をご参照いただければと思います↓

特撮ロケ地巡り~札幌編③(テレビ塔~その2)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2013/08/2-7ea4.html

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本編で手前に映る噴水は、「大通公園西4丁目噴水」です。このテレビ塔の方角から180度振り返ると……

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2018年8月 7日 (火)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsメカゴジラ』④(幕張新都心)

前回の更新から、早くも半年以上が過ぎてしまいました…。
その間、ゴジラ史的には『GODZILLA 怪獣惑星』(2017年11月17日公開)と『GODZILLA 決戦機動増殖都市』(2018年5月18日)の2本が公開。この2作にはメカゴジラが登場するとあってか、2月4日に閉館した「TOHOシネマズ日劇」の特別イベント「さよなら日劇ラストショウ」では、メカゴジラにスポットを当てたオールナイト上映「メカゴジラナイト」が実施されました(昭和メカゴジラ2作と機龍2部作の上映)。また、その前段となる2月3日には『ゴジラvsメカゴジラ』が上映され、主演の高嶋政宏さん、大河原孝夫監督、富山省吾プロデューサーによるトークショーも行われました。

「ゴジラに出演した高嶋政宏、イジられまくった当時を述懐 日劇の閉館イベントで舞台あいさつ」(シネマトゥデイ 2018年2月4日付)
https://www.cinematoday.jp/news/N0098172

「高嶋政宏が『ゴジラ VS メカゴジラ』撮影時のエピソードを披?! “さよなら日劇ラストショウ”トークイベント レポート(ムビッチ 2018年2月4日付)
http://moviche.com/contents/news/56146/

メカゴジラといえば、今年春に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』にも登場。そのフォルムは『ゴジラvsメカゴジラ』の生頼範義版ポスターに登場するそれに近いものでした。

 

今年はまさにメカゴジライヤー。中でも『ゴジラvsメカゴジラ』に注目が当たった年といえるのではないでしょうか。今回はその『ゴジラvsメカゴジラ』クライマックスの舞台となった幕張新都心のロケ地巡りです。

◆千葉マリンスタジアム(ZOZOマリンスタジアム)
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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まずはラドンが幕張へ飛来するシーンから。前回ご紹介したレインボーブリッジ襲撃に続くシーンです。川北紘一特技監督は、『空の大怪獣ラドン』(1956)へのオマージュとして『ゴジラvsキングギドラ』(1991)で影の演出を再現しましたが、本作では念願のラドンを使っての再現。マリンスタジアムを覆う影の形がリアルで、進化していました。

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「千葉マリンスタジアム」は、1990年に開場。1992年に千葉ロッテマリーンズの本拠地となりました。2010年にはQVCジャパンが施設命名権を取得して、翌2011年3月に「QVCマリンフィールド」と改称。その後、2016年に「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイが新たに命名権を取得して「ZOZOマリンスタジアム」となり、現在に至っています。撮影ポイントは上記マップ上のです。

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こちらのカットもマリンスタジアム前で撮影されています。街灯を頼りに位置合わせをしたのですが、木々の成長が凄いです。

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先のマリンスタジアムのカットと同じ場所で、「幕張メッセ」側にカメラを向けるとこのアングルになります。この一連の場面はデイシーンですが、シナリオ上では夜の設定になっていました。おそらく空撮の関係などで変更されたのではないかと。

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続いてマリンスタジアムの近くに降り立つファイヤーラドン。間にメカゴジラの出撃シーンが入るとはいえ、急にナイトシーンに切り替わるので、やはり違和感は拭えないですね…。

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幕張海浜公園交差点に架かる歩道橋の上からのアングルが本編に近いです。

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実景にラドンのフィギュアを合成してみました。ラドンが立っている場所は「幕張新都心ヘリポート」付近です。

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ゴジラが上陸したのもマリンスタジアム付近でした。先の歩道橋からのアングルが本編に近いです。

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メカゴジラと対峙するゴジラ。本編手前の歩道橋は、実物が忠実に再現されています。「幕張海浜公園橋」といい、1989年に完成しています。

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アパホテル&リゾート<東京ベイ幕張>のセントラルタワー高層階、マリンスタジアム側の部屋に宿泊すると、ゴジラとメカゴジラの位置関係がよくわかります。

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マリンスタジアムを容赦なく横切るゴジラ。ちょうど花火が打ち上げられている場所が上陸ポイントと思われます。

(2013年6月12日/2016年6月7日・8日/2018年3月1日撮影)

◆免許センター交差点
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ややシーンが前後しますが、幕張上空を旋回するラドン。免許センター交差点で撮影されています。

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ゴジラ上陸に人々が驚くシーンも同じ場所。周囲の景色はそれほど変わっていませんが、歩道橋の錆が時を感じさせます。ちなみに、本編ではゴジラが正面に出現したという想定になっていますが、実際の上陸ポイントは画面の右側になります。

(2014年6月10日撮影)

◆メッセモール
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メカゴジラが降り立つのを「幕張メッセ」の「幕張イベントホール」越しに捉えたこのカットは、西エントランスの近くにある「ロイヤルガーデンコート」からのアングルが近いです。

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着陸したのは、幕張新都心の中心部にある遊歩道「メッセモール」付近。

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実際の着陸ポイントはこの辺りと推測します
ここで当ブログ恒例の脱線話を少々「メッセモール」といえば……

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2017年11月 5日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsメカゴジラ』③(東京・仙台)

アニゴジの公開を目前に控え、「ゴジラ誕生祭」や「ゴジラ・フェス」と各地でゴジラ熱が高まっている今日この頃ですが、当ブログをご覧くださっている皆様はいかがお過ごしでしょうか?
私は残念ながら諸事情で一連のイベントには参加できなかったのですが、「ゴジラ誕生祭」の東京会場では『ゴジラvsメカゴジラ』が上映され、トークショーにGフォース隊長 佐々木拓也役の原田大二郎さんと大河原孝夫監督が出演されるなど、本当に羨ましい限りです。

https://twitter.com/g54_info/status/924255289116844032

どんなト-クが繰り広げられたのか気になりながら、自宅で粛々とブログの更新を進めておりました。さて、『ゴジラvsメカゴジラ』のロケ地巡り、今回は東京・仙台編です。

◆月島埠頭
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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まずはベビーゴジラと梓を乗せたコンテナを吊るした輸送ヘリが、東京湾上空から小笠原へ向かうシーンから。

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中央区豊海の月島埠頭からのアングルです。

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レインボーブリッジは、本作が公開された1993年の8月26日に開通しています。

(2017年9月17日撮影)

◆港区海岸3丁目
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続いてラドンの衝撃波で吹き飛ぶレインボーブリッジ。港区海岸3丁目付近からのアングルが本編に近いです。

(2014年4月27日撮影)


1993年に発行された『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科[メカゴジラ編] 』(学研)のP.15に掲載されているメイキング写真によると、手前のループ橋部だけがミニチュアで、奥の吊り橋部は写真だったようです。

『ゴジラxメカゴジラ』(2002)より
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ちなみに、このシーンの一部はメカゴジラつながりで『ゴジラxメカゴジラ』に流用されていました。監督の手塚昌明さんは、『ゴジラvsメカゴジラ』では監督助手を務め、DVDのオーディオ・コメンタリーとして出演されています。

◆仙台駅
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ところ変わって仙台へ。ややシーンが前後しますが、仙台の街並みにラドンの影が映る様子を上空からとらえたシーンです。さすがに空撮とはいきませんので、仙台駅の屋上駐車場から撮影しました。「ams西武仙台店」は、現在「仙台ロフト」になっています。

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こちらは仙台駅西口北側に立つ「AER(アエル)」からの眺めで、2006年3月16日に撮影したものです。現在は手前に「仙台PARCO本館」が建っており、このような眺望は得られませんが、この写真を利用して番号順にロケ地を紹介していきます。

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まずは①。仙台駅前のペデストリアンデッキで撮影されています。当時、100名近いエキストラが動員されたそうです。

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続いて仙台駅上空を西へ進むラドン。撮影ポイントは「仙台ロフト」前の②です。

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2016年7月に「仙台PARCO2」がオープンするなど、街の様子はかなり変わっています。

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映画公開当時の面影が残るのは、この地下鉄の換気塔ぐらいでしょうか。

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ちなみに、本編で「SEIYO」とあった旧西友系の商業施設は、現在「仙台駅前エンドーチェーン E BeanS」となっています。東日本大震災で被災し、4階より上の階は解体されたとのことです。この写真は震災前の2005年10月に撮影したものです。

『ガメラ2 レギオン襲来』(1996)より
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仙台といえば、『ガメラ2』の舞台としても印象的ですが、②で駅の方向へぐるりと180度振り返ると、ちょうどこのシーンのロケ地になります。

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地元民ではないので、当時ここに実際に公衆電話があったのかどうかはわかりませんが、「仙台ロフト」の入口付近が撮影ポイントだったと思われます。

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③は、同じく『ガメラ2』の草体出現シーンの撮影ポイントです。草体付近にあった「仙台東宝劇場」は2006年2月に閉館。2008年、「リッチモンドホテルプレミア仙台駅前」が入居する「仙台東宝ビル」に生まれ変わりました。以前、「ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsモスラ』①・『モスラ対ゴジラ』②(名古屋)」でご紹介した「名宝会館」跡地の「名古屋東宝ビル」と同じで、映画館は入っていません。

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こちらは2005年10月に撮影した写真です。この頃はまだ映画公開当時の面影がありました。ところで、本編に映る「仙台ビブレ」は、2002年に「さくら野百貨店仙台店」となった後、2017年2月27日に自己破産して閉鎖となりました。仙台駅前、栄枯盛衰がなかなか激しいですね…。

<さくら野仙台破産>解体・再開発 先行き不透明(河北新報2017年5月27日付)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201705/20170527_12005.html

「さくら野百貨店仙台店」の建物は、耐震性の問題で解体となってしまうようです。ただ、調整は難航が予想されるということなので、今が見納めかもしれません。

(2014年6月17日・2016年11月23日・2017年10月17日撮影/一部2005年10月28日撮影)

◆仙台城跡(青葉城址)
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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仙台上空を旋回するラドン。仙台城跡からの風景です。先の『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科[メカゴジラ編] 』の鈴木健二チーフ助監督による特撮撮影日誌によると、特撮班はこの実景カットからクランク・インしたそうです。

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こちらは2006年3月に撮影したものです。こうして見比べると、ここ10年で仙台市内もいろいろと開発が進んでいることがよくわかります。

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続いて本編未使用カットから。大手門脇櫓の上空を通過するラドン。合成までされたのにカットとは、ちょっともったいないですね。

『ガメラ2 レギオン襲来』(1996)より
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実は今回のゴジラネタは以上でして、ここから先は再び『ガメラ2』ネタです。草体の出現を伝えるミヤギテレビのレポーター。本物のテレビ局が協力しているということもあるのでしょうが、金子修介監督のテレビ報道の演出はリアルでいいですね。

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撮影場所は有名な伊達政宗像の前。本編では一瞬しか映りません。

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伊達政宗像から実際に市内の方向へパンすると、このアングルが得られます。『ゴジラvsメカゴジラ』の撮影ポイントとほぼ同じ場所です。右手に聳える背の高いビルは「SS30」の愛称を持つ「住友生命仙台中央ビル」です。この写真は2006年3月に撮影したもので……

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2017年8月 6日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsメカゴジラ』②(大阪)

約5か月ぶりの更新となってしまいましたが…前回の続きです。
そういえば、まもなく発売される『ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX VOL.29』は『ゴジラvsメカゴジラ』ですね。

◆茶屋町
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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京都でべビーゴジラに会うのを諦めたゴジラは京都から南へ下り、一路大阪湾へ。その途上、大阪の梅田・茶屋町付近を通過します。茶屋町は現在、再開発が急速に進んでおり、公開当時と同じように「ホテル阪急インターナショナル」(中央)やMBS本社(右)を見渡せなくなってしまいました。

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なお、今回の比較写真は「HEP FIVE」の観覧車から撮影しました。高さが変わっていくので、本編と比較しながら一番近いアングルを探っていきました。
カップルが多い中、一人で乗るにはかなり勇気が必要でしたが…(^_^;)

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結果、観覧車が一周して降車する直前のアングルが本編に近いことが判明しました。とはいえ、「HEP FIVE」の開業は1998年。観覧車も含めて映画公開当時は存在しません。その時代には「阪急ファイブ」という前身の商業施設がありました。往時の「阪急ファイブ」は、下記ブログにて紹介されています。

大阪市の北区をグルグル巡るブログより「阪急村の歴史」
http://kita-ku.jugem.jp/?eid=375

阪急東宝グループ(当時)で撮影交渉もやりやすかったでしょうし、周辺で同じように見渡せるビルはほかに見当たらないので、「阪急ファイブ」の屋上等から撮影された可能性が高いと考えられます。

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ちなみに取材したのは2014年8月。目の前では大阪工業大学梅田キャンパスの建設が進んでいました。

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そして2017年4月、梅田キャンパス「OIT梅田タワー」が完成。もはや観覧車から本編と似たアングルを望むことすらできなくなってしまいました…。

◆MBS本社
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本作とMBS(毎日放送)のつながりは前回ご紹介しましたが、エンドロールにMBSは表記されていません。その代わりに挿入されたのがこのタイアップカットなのかもしれません。MBSのロゴは2011年9月のCI刷新に伴い変更されており、本社(M館と言うそうです)壁面の旧ロゴは現在取り外されています。

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ゴジラが立っていたと思われる本社の北側には、2013年に新館(B館)が竣工しています。

◆ホテル阪急インターナショナル
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こちらは未使用カットから。ゴジラが「ホテル阪急インターナショナル」の後方を通過する合成カットも用意されていました。同ホテルもエンドロールに表記はなく、タイアップ色が濃そうなカットです。阪急グループへの配慮か、もしくはスタッフの宿泊先だったのでしょうか。

(2014年8月5日/2016年11月6日/2017年7月30日撮影)

◆阪急うめだ本店/HEP NAVIO
『ウルトラマンダイナ』第35話「滅びの微笑(前編)」(1998)より
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さて、ここからはいつものように脱線していきます。まずは梅田・MBSつながりで、誕生20周年を迎えた『ウルトラマンダイナ』から。第34・35話の「滅びの微笑」前後編は、制作局のMBSの本拠地である大阪でロケが行われました。このカットは、曽根崎警察前の歩道から「阪急うめだ本店」(左)と「HEP NAVIO」(右)を捉えたものですが、歩道からではなかなかアングルが一致しませんでした。


青いカメラマークが今回の撮影ポイントですが、実際には交差点の真ん中にある三角地内の赤いカメラマークを打った辺りで撮影されているのではないかと思われます。

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改めて本編をよく見ると画面の左上(「京都・宝塚…」と書かれた看板のすぐ上)に信号機が映っています。現地で角度的に一致しそうなのは矢印で示した信号機だけです。

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残念ながら三角地に入れる通路や横断歩道はなく、一般人が立ち入ることはできないので検証は困難ですが、確度は高いのではないかと思います。

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ところで、三角地にそびえるこのモニュメントのような5本の銀の塔ですが、梅田地下街の吸気用として1963年につくられた換気塔なのだそうです。設計者は村野藤吾さん。『ゴジラの逆襲』(1955)のスチール写真に映る「旧そごう大阪店」や、『ゴジラ』(1984)に出てくる「読売会館」を手掛けた人です。

【参考】
Нет 大阪建築 http://www.hetgallery.com/umeda-kankitou.html
NIKKEI STYLE https://style.nikkei.com/article/DGXNAS26ABJ01_S3A121C1AA1P00

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宇宙合成獣・ジオモスの大阪襲撃を伝える「HEP NAVIO」壁面の大型ビジョン。先のカットでは合成されていなかったのですが…(^_^;)

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撮影ポイントは「阪急東通商店街」の入口付近です。

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ゴジラシリーズを上映する「TOHOシネマズ梅田」と「阪急メンズ大阪」が入る「HEP NAVIO」は、放映当時は「ナビオ阪急」という名称でした。この第35話が放映された約5か月後に改称されています。ちなみに、劇場名も当時は「北野劇場」「梅田劇場」「梅田スカラ座」と分かれており、ゴジラシリーズは邦画系の「梅田劇場」で上映されていました。

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大型ビジョンを見つめる大阪府民。先のカットと同様に、「阪急東通商店街」の入口付近で撮影されています。右手の「阪急うめだ本店」は、2005年から建て替え工事が行われ、2012年に「梅田阪急ビル オフィスタワー」としてグランドオープンしました(南側低層部の百貨店棟は2009年に先行開業)。

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余談ですが、TBSドラマ『半沢直樹』(2013年)では「東京中央銀行大阪西支店」の外観として使用されていました。

(2014年8月5日/2015年10月5日/2017年7月30日・8月11日撮影)

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2017年2月19日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsメカゴジラ』①(京都)

ご無沙汰しております。約半年ぶりの更新、今年初の投稿です。
昨年公開の『シン・ゴジラ』は、興行収入82億円を突破する大ヒットを記録(2017年1月報道時点)し、年末の『NHK紅白歌合戦』でも話題になるなど、社会現象級の快進撃が続いています。当ブログは、相変わらず「ゴジラ60周年ロケ地巡り」シリーズが進展しない状況ではありますが、3月には『シン・ゴジラ』のBlu-ray&DVDが発売され、アニメ版『GODZILLA』も公開されるようですので、引き続きコツコツと更新を続けながらゴジラを応援していきたいと思います。遅ればせながら、本年もよろしくお願いいたします。


さて、今回ご紹介するのは、『シン・ゴジラ』のエンドロールでテーマ曲が流れた、シリーズ第20作『ゴジラvsメカゴジラ』です。公開は1993年12月11日。「この戦いで、すべてが終わる。」というキャッチコピーが示すように、シリーズ20作目とゴジラ誕生40周年の節目として、平成ゴジラシリーズは本作で一旦終了する予定だったというのはファンにとっては有名な話です(実際はアメリカ版『GODZILLA』の公開延期により、シリーズは続行)。そのため、メカゴジラに加えてラドンの復活や、次世代につなぐベビーゴジラの登場など内容も豪華でした。

さらに本作では、日本映画として初めてドルビーデジタル5.1chサラウンドが試験的に導入されました。私は大阪の梅田東宝で鑑賞することができましたが、当時は東京・有楽町の日劇東宝との2館だけの上映だったとのこと。貴重な体験でした。東宝マークの前の、CGの機関車とともに映し出されるドルビーのロゴムービーが格好良く、高級感に華を添えていたように思います。DVDに収録されていないのが残念です。

◆東寺
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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ウンチクはさておき、本題のロケ巡りとまいりましょう。まずは鈴鹿から京都へ入ったゴジラを東寺越しに捉えたこのカットから。

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撮影場所は、東寺の向かいにあるマンションの屋上です。

『CINEMAチップス』(1993)より
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『ゴジラvsメカゴジラ』公開当時に大阪のMBS(毎日放送)が放送していた『CINEMAチップス』という番組で、ロケ現場の様子がリポートされていました。

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現場で指示を出す川北紘一特技監督。

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リポートしていたタレントの岡崎みゆきさんは、川北監督の機転でそのまま本編にも出演となったようです。

『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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続いて順番が前後しますが、プテラノドンの卵が国立生命科学研究所にあると知った青木一馬(演:高嶋政宏)が、車で京都へとやってきたシーン。筑波から高速道路をとばし、名神の京都南ICで下りて国道1号線を北上すると、東寺のはす向かいにあるこの京阪国道口交差点に辿り着きます。

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こちらのカットは、先のマンションの向かいにある病院(右の写真中央の建物)からの撮影だと思われます。

『モスラ3 キングギドラ来襲』(1998)より
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東寺といえば、平成モスラ3部作の最終作『モスラ3』で、キングギドラとそれを追うモルとロラが上空を通過しています。現地の写真は九条大宮交差点で撮影。右側の「京都銀行九条支店」が本編でも右下に確認できます。余談ですが、すぐ近くには「ゴジラ誕生祭」をはじめ特撮映画のイベント上映がよく行われている「京都みなみ会館」があります(私はまだ行ったことないのですが…)

『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(1999)より
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『ガメラ3』でイリスが降臨したのも東寺付近でした。ただ、アングル的に一致しないというか何か違う気が…。

(2014年11月1日撮影)

そう思っていろいろ調べていると、こちらのブログですでに謎が解明されていました。

まんりき王朝さん:『ガメラ3-邪神覚醒-』京都ロケ地探訪
http://www3.famille.ne.jp/~manriki/manriki.html

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まんりき王朝さんによると、映画公開当時に発売されていたメイキングビデオ『GAMERA1999』に解決の手がかりが隠されていたようです。このビデオは、『シン・ゴジラ』の庵野秀明さんが総監督を務めた139分の大作で、単なるメイキングではなく、撮影現場の際どい問題にもスポットを当てたいわく付きのドキュメンタリー作品。そのためか、先日発売された『平成ガメラ4Kデジタル復元版Bru-ray BOX』にも収録されていませんでした。

◆東本願寺
『GAMERA1999』(1999)より
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これが手がかりとなったロケ現場のシーンです。画面後方に「ほんの一瞬京都タワーらしき白い光が写っている」のを確かに発見。

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そこから撮影場所が東本願寺であることを突き止められたようです。

『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(1999)より
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再び本編と比べてみると、確かに一致します。塀よりも高い松の木は、まんりき王朝さんも指摘されていますが、デジタル処理が施されているように見えます。

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公式サイトの案内図を参照いただくとわかりますが、東本願寺の前を南北に走る烏丸通は、撮影場所となった御影堂門付近では東側に迂回しており、門周辺は車寄せのようになっています。本シーンはエキストラを大量に動員する必要があったため、国道に面した東寺よりも撮影に好都合だったのかもしれません。

(2016年11月3日撮影)

◆ムラテック八条口ビル
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東寺つながりで、脱線ついでに『ガメラ3』に関する細かすぎるネタをもう1つ。綾奈が「京都駅ビル」から東寺付近に降臨したイリスを見つめるシーンです。五重塔が合成で付け足されたものであることは当ブログで以前にご紹介していますが、今回注目したいのは、その右隣の青い看板です。

特撮ロケ地巡り~京都編③(京都駅~その2)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/11/1-fa79.html

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新幹線からも見えるこの青い看板は「ムラテック八条口ビル」のものだったのですが、近年それがなくなっていることが判明しました(だから何やねんとは言わないで…)

(左:2012年11月13日撮影/右:2014年11月1日撮影)

◆京都タワー
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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さて、京都駅へとやってきたところで、ゴジラの話題に戻ります。烏丸中央口前にそびえ立つ「京都タワー」を破壊するゴジラ。こちらも以前に紹介済みですので、今回はフィギュアの合成写真にて。

特撮ロケ地巡り~京都編①(京都タワー)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/11/post-cf58.html

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ここから新ネタです。せっかくなので上ってみることにしました。

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『モスラ対ゴジラ』と『三大怪獣地球最大の決戦』が公開された1964年に竣工した京都タワーは、高さ131m。鉄骨を一切使わず、筒状の塔体で力を受けとめ全体をささえる「モノコック構造」が世界に先駆けて採用されたそうです。何だか難しいですが、要は飛行機や船、動物ではカニ、エビ等と同じ仕組みとのこと。

『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』(1966)より
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実は『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』の冒頭では、京都タワーから撮影された先の東本願寺が映ります。

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カメラはそのままティルトアップして京都市内全景へ。こうして見ると、京都の街も変わりましたね。京都が舞台になっているのは、アメリカとの合作故のことでしょうか。

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カットが変わり、続いて知恩院が映ります。本堂の御影堂は、2012年1月から大修理が行われており、現在は素屋根で覆われています。この知恩院についてはまた後ほど。

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カメラは知恩院から祇園方面へパンします。

(2016年1月19日撮影)

◆京都祇園・弥栄会館
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パンした先にあったのは「弥栄会館」。京都の舞妓の舞を始め、7つの伝統芸能を約1時間で鑑賞できる施設です。この付近にスチュワート博士の研究室があるという設定になっています。実際は京都大学あたりをイメージしていたのかもしれませんが、弥栄会館が選ばれたのは映像的なわかりやすさからでしょう。

(2015年11月7日撮影)

◆知恩院
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先ほどの知恩院へとやってきました。浄土宗の総本山で、大修理が行われている御影堂は1639年(寛永16年)に徳川家光によって再建されたものです。2002年には国宝に指定されています。

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こちらは御影堂とともに国宝に指定された三門。1621年(元和7年)の建立です。

『ラストサムライ』(2003年)より
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三門から御影堂へと続く階段は、アメリカ映画『ラストサムライ』のロケ地でした。

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明治天皇に謁見すべく、男坂と呼ばれる急な階段を上るネイサン・オールグレン大尉(演:トム・クルーズ)一行。

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実際は男坂の上に御影堂がありますが、本編では皇居(舞台設定は東京)の一部が合成されています。

(2016年1月9日・11月3日撮影)

◆三条大橋
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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閑話休題。京都市内を侵攻するゴジラ。ここもゴジラの迷走ぶりとあわせて以前に紹介しましたので、今回はフィギュアの合成写真にて。

特撮ロケ地巡り~京都編④(ゴジラ、京都で迷走か!?)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2013/11/post-6e8e.html

◆清水寺
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三条大橋から北上するかと思いきや、なぜか清水寺へ迂回したゴジラ。ロケ地の詳細はいずれも先の記事でご紹介しております。

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ここからは新ネタです。「清水の舞台」でゴジラを発見する人々。指をさしている人がいますが、先の本編合成カットとのつながりを考えると、本来は反対側(画面左側)へ向くべきなんです。

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同じく「清水の舞台」で、偶然訪れていた修学旅行の学生も巻き込んで撮影したというカット。本編をよく見ると、すでに壊したはずの京都タワーが一瞬映ってしまっています(^_^;)

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こちらはメイキング映像に収録されている未使用カットから。人がいないため、前後のカットとうまく繋がらなかったのかもしれません。

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音羽の滝へ続く石段を駆け下りる人々。背後に見える格子戸の建物は釈迦堂です。

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奥に見えるのが釈迦堂。訪れたときは、その右隣にある阿弥陀堂の改修工事が行われており、仮歩道が設置された関係で撮影に使われた階段は塞がれていました。

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石段を下りた先には、寺名の由来となった「音羽の滝」があります。3本の筧から流れ出る水は「黄金水」「延命水」と呼ばれ、清めの水として尊ばれています。

『日本沈没』(2006年)より
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清水寺といえば、『シン・ゴジラ』の樋口真嗣監督による2006年版『日本沈没』では、本堂のすぐそばまで水没していました。ちなみに本堂は、檜皮(ひわだ)ぶき屋根のふき替え工事が今月から本格化しており、近々素屋根ですっぽりと覆われてしまうそうです。この風景も当面見納めです。

清水寺ふき替え「素屋根」が守る 半世紀ぶり修理、本格化へ(京都新聞2017年2月4日付)
http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20170204000090

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こちらは、京都の名刹で宝物が梱包されるシーン(ガンダムの富野由悠季監督が高僧役で出演している場面)の頭に出てくる京都市内の全景カットです。これも先のカットと同じ場所から撮影されていると思われます。DVDのスペシャル・コレクターズ・エディションの特典として封入されている樋口監督の撮影台本(レプリカ)にも「清水寺」の書き込みがあったので、間違いないと思われます。

『妖星ゴラス』(1962)より
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『妖星ゴラス』の終盤にも清水寺は一瞬映ります。地球に接近するゴラスの引力によって発生した大洪水に飲み込まれていくというシーンです。ただ、右手の本堂がきちんと映っておらず、画面も暗いので、一見すると清水寺かどうかわかりにくいです。

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撮影ポイントは、境内の子安塔付近に本堂を含む諸堂を一望できるスポットがあり、そこだと思われます。先の「清水の舞台」でゴジラを発見する人々のカットも、同じくここから望遠で狙ったのではないかと推測します。

(2015年11月3日/2016年11月3日撮影)

◆平安神宮
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『妖星ゴラス』には京都の名所がもう1カット登場します。平安神宮です。

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応天門がゴラスの引力によって発生した大洪水に飲み込まれます。ただ清水寺同様、このカットもアングルが中途半端な気がします。これら2カットのためだけに京都ロケを行ったとも考えにくいので、もしかすると既存のライブラリーフィルムに大波を合成したのかもしれません。

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平安神宮は1895年(明治28年)に平安遷都1100年を記念して創建された、比較的新しい神社です。すぐ近くには『ゴジラ音楽祭 in京都』が開催された「ロームシアター京都」があります。音楽祭については過去記事で詳しく述べています。

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ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsキングギドラ』⑤(京浜島)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2016/05/60vs-bfbb.html

(2016年1月19日撮影)

◆八坂の塔(法観寺)
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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清水寺に立ち寄ったゴジラは二年坂に顔を出し、再び北上します。『東宝SF特撮映画シリーズ VOL.8 ゴジラvsメカゴジラ』(東宝 出版・商品事業室発行)の川北紘一特技監督のインタビューによると、特撮カットに出てくる五重塔は「八坂の塔」をイメージしたものだそうです。

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「八坂の塔」は聖徳太子が建立したという法観寺の一部で、現在の塔は1440年に足利義教によって再興されたものです。

(2017年5月2日撮影/追記)

◆出雲路橋
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鴨川の上流へと進むゴジラ。このカットの撮影場所は、下鴨神社の近くにある出雲路橋付近です。ここも以前にご紹介したスポットですので、フィギュア合成で(^^)

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ゴジラが目指すのは、ベビーゴジラがいる「生命科学研究所」ですが……

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