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2017年8月 6日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsメカゴジラ』②(大阪)

約5か月ぶりの更新となってしまいましたが…前回の続きです。
そういえば、まもなく発売される『ゴジラ全映画DVDコレクターズBOX VOL.29』は『ゴジラvsメカゴジラ』ですね。

◆茶屋町
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993)より
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京都でべビーゴジラに会うのを諦めたゴジラは京都から南へ下り、一路大阪湾へ。その途上、大阪の梅田・茶屋町付近を通過します。茶屋町は現在、再開発が急速に進んでおり、公開当時と同じように「ホテル阪急インターナショナル」(中央)やMBS本社(右)を見渡せなくなってしまいました。

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なお、今回の比較写真は「HEP FIVE」の観覧車から撮影しました。高さが変わっていくので、本編と比較しながら一番近いアングルを探っていきました。
カップルが多い中、一人で乗るにはかなり勇気が必要でしたが…(^_^;)

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結果、観覧車が一周して降車する直前のアングルが本編に近いことが判明しました。とはいえ、「HEP FIVE」の開業は1998年。観覧車も含めて映画公開当時は存在しません。その時代には「阪急ファイブ」という前身の商業施設がありました。往時の「阪急ファイブ」は、下記ブログにて紹介されています。

大阪市の北区をグルグル巡るブログより「阪急村の歴史」
http://kita-ku.jugem.jp/?eid=375

阪急東宝グループ(当時)で撮影交渉もやりやすかったでしょうし、周辺で同じように見渡せるビルはほかに見当たらないので、「阪急ファイブ」の屋上等から撮影された可能性が高いと考えられます。

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ちなみに取材したのは2014年8月。目の前では大阪工業大学梅田キャンパスの建設が進んでいました。

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そして2017年4月、梅田キャンパス「OIT梅田タワー」が完成。もはや観覧車から本編と似たアングルを望むことすらできなくなってしまいました…。

◆MBS本社
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本作とMBS(毎日放送)のつながりは前回ご紹介しましたが、エンドロールにMBSは表記されていません。その代わりに挿入されたのがこのタイアップカットなのかもしれません。MBSのロゴは2011年9月のCI刷新に伴い変更されており、本社(M館と言うそうです)壁面の旧ロゴは現在取り外されています。

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ゴジラが立っていたと思われる本社の北側には、2013年に新館(B館)が竣工しています。

◆ホテル阪急インターナショナル
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こちらは未使用カットから。ゴジラが「ホテル阪急インターナショナル」の後方を通過する合成カットも用意されていました。同ホテルもエンドロールに表記はなく、タイアップ色が濃そうなカットです。阪急グループへの配慮か、もしくはスタッフの宿泊先だったのでしょうか。

(2014年8月5日/2016年11月6日/2017年7月30日撮影)

◆阪急うめだ本店/HEP NAVIO
『ウルトラマンダイナ』第35話「滅びの微笑(前編)」(1998)より
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さて、ここからはいつものように脱線していきます。まずは梅田・MBSつながりで、誕生20周年を迎えた『ウルトラマンダイナ』から。第34・35話の「滅びの微笑」前後編は、制作局のMBSの本拠地である大阪でロケが行われました。このカットは、曽根崎警察前の歩道から「阪急うめだ本店」(左)と「HEP NAVIO」(右)を捉えたものですが、歩道からではなかなかアングルが一致しませんでした。


青いカメラマークが今回の撮影ポイントですが、実際には交差点の真ん中にある三角地内の赤いカメラマークを打った辺りで撮影されているのではないかと思われます。

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改めて本編をよく見ると画面の左上(「京都・宝塚…」と書かれた看板のすぐ上)に信号機が映っています。現地で角度的に一致しそうなのは矢印で示した信号機だけです。

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残念ながら三角地に入れる通路や横断歩道はなく、一般人が立ち入ることはできないので検証は困難ですが、確度は高いのではないかと思います。

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ところで、三角地にそびえるこのモニュメントのような5本の銀の塔ですが、梅田地下街の吸気用として1963年につくられた換気塔なのだそうです。設計者は村野藤吾さん。『ゴジラの逆襲』(1955)のスチール写真に映る「旧そごう大阪店」や、『ゴジラ』(1984)に出てくる「読売会館」を手掛けた人です。

【参考】
Нет 大阪建築 http://www.hetgallery.com/umeda-kankitou.html
NIKKEI STYLE https://style.nikkei.com/article/DGXNAS26ABJ01_S3A121C1AA1P00

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宇宙合成獣・ジオモスの大阪襲撃を伝える「HEP NAVIO」壁面の大型ビジョン。先のカットでは合成されていなかったのですが…(^_^;)

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撮影ポイントは「阪急東通商店街」の入口付近です。

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ゴジラシリーズを上映する「TOHOシネマズ梅田」と「阪急メンズ大阪」が入る「HEP NAVIO」は、放映当時は「ナビオ阪急」という名称でした。この第35話が放映された約5か月後に改称されています。ちなみに、劇場名も当時は「北野劇場」「梅田劇場」「梅田スカラ座」と分かれており、ゴジラシリーズは邦画系の「梅田劇場」で上映されていました。

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大型ビジョンを見つめる大阪府民。先のカットと同様に、「阪急東通商店街」の入口付近で撮影されています。右手の「阪急うめだ本店」は、2005年から建て替え工事が行われ、2012年に「梅田阪急ビル オフィスタワー」としてグランドオープンしました(南側低層部の百貨店棟は2009年に先行開業)。

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余談ですが、TBSドラマ『半沢直樹』(2013年)では「東京中央銀行大阪西支店」の外観として使用されていました。

(2014年8月5日/2015年10月5日/2017年7月30日・8月11日撮影)

◆毎日放送千里丘放送センター跡地
『仮面ライダー』第7話「死神カメレオン 決斗!万博跡」(1971)より
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MBSつながりで今度は『仮面ライダー』へ。第7話には当時のMBSの本拠地「千里丘放送センター」が一瞬映ります。

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1990年9月に茶屋町の新社屋へ移転した後もしばらくの間は存続していましたが、2007年7月31日をもって閉鎖。マンションが建設されました。

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跡地周辺には現在、MBSの放送関連施設「千里丘ミリカセンター」がありますが、こちらは「千里丘放送センター」閉鎖後の2008年に開設されたものだということです。

(2015年7月11日撮影)

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また余談になりますが、MBSのかつての敷地内には、一般見学が可能な「放送文化館」もありました。民間放送としては初めての放送資料館だったようで、私も幼い頃に訪れていたようです。

◆EXIPOCITY(旧エキスポランド跡地)
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さて、随分脱線してしまいましたが、『仮面ライダー』第7話といえば、サブタイトルにもある通り万博跡の「エキスポランド」が舞台でした。その「エキスポランド」も2009年2月に閉園。2015年11月に大型複合施設「EXPOCITY」として生まれ変わりました。

『仮面ライダー』第7話オープニング(1971)より
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「EXPOCITY」のオープンに伴い、1クールのオープニングに出てくる階段も綺麗にリニューアルされていました。

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手すりはまだ当時の面影を残していますが、本編奥に映るテントは完全に撤去されてしまいました。

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リニューアルされる前の様子は以前に取材していますので、よろしければご覧ください。

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsビオランテ』⑤(北摂エリア)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2015/07/60vs-ae75.html

◆万博記念公園駅
『仮面ライダーW』第30話「悪夢なH / 王子様は誰だ?」(2010)より
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続いて仮面ライダーつながりで『仮面ライダーW』から。第29・30話の前後編は関西が舞台。第30話は平成ライダーでは珍しく大阪ロケが行われました。大阪のシンボルの一つ、太陽の塔をバックに戦うこのカットは、『ゴジラvsビオランテ』のロケ地でもあった大阪モノレールの万博記念公園駅のそばにある、総合案内所前で撮影されています。現在は植樹されたのか同じアングルで太陽の塔が綺麗に見えません。

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太陽の塔だけにヒートメタル?
こちらも木が成長して太陽の塔は見えず…。

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撮影場所は万博記念公園駅から「EXPOCITY」へと向かう歩道橋です。

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で、この日は公開されたばかりの『シン・ゴジラ』をIMAXで鑑賞して帰ったのでした。自分でも思いますが、かなり強引な展開でした。『ゴジラvsメカゴジラ』の話題はどこへ…

(2016年7月30日撮影)

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