« ゴジラ60周年ロケ地巡り~『怪獣大戦争』②・『怪獣総進撃』①(丸の内・日比谷) | トップページ | ゴジラ60周年ロケ地巡り~『オール怪獣大進撃』(川崎) »

2014年10月26日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『怪獣総進撃』②(清水門・日本武道館・霞ヶ関ビル)

前回に続いて、今回も『怪獣総進撃』のロケ地を、例によって少々脱線も交えてご紹介していきます。

◆清水門
『怪獣総進撃』(1968)より
_01Dsc03877re
キラアク星人にコントロールされ、東京を襲撃した怪獣たち。人々は、九段にある清水門から北の丸公園へ避難します。清水門は柵や街灯が整備されていますが、右手に見える「千代田会館ビル」とともに、映画公開当時とほとんど変わっていません。

_02_4
前回ご紹介した丸の内から、突如清水門に現れた真鍋杏子(演:小林夕岐子)。同じ皇居沿いにあるとはいえ、移動距離は約2.7km。徒歩では30分強はかかります。

Dsc_3927re
真鍋杏子が立っていた場所は清水濠の石垣の上、黄色いで示した付近だと思われます。

Dsc_3936reDsc03879re
清水門から真鍋杏子の立ち位置を見るとこんな感じです。木々の後ろに見える建物は、Googleマップ上では「皇警宿舎」とあります。


より大きな地図で 清水門 を表示

Dsc_3941re
清水門は、案内板によると「創建年代は明らかではない」とありましたが、「千代田区観光協会」のWebサイトによると、1624年(寛永元年)に助役大名の浅野長晟(ながあきら)によって建てられたとありました。諸説あるのでしょうか。現存の門は、1658年(万治元年)に修復されたもので、国の重要文化財に指定されています。

『日本沈没』(1973)より
_01_2
清水門は、同じ東宝の『日本沈没』にも出てきます。このときは門が閉ざされていました。

_02_3Dsc_3938re2
本編と見え方が微妙に異なるので、最初は別の場所かセットで撮影されたのではないかと思ったのですが、よく見ると白いで囲んだ石垣の傷(模様?)が本編と一致します。

_03_2Dsc03884re
群衆を多く見せるために、望遠レンズによる圧縮効果を使って撮影されているのかもしれません。

◆日本武道館
『怪獣総進撃』(1968)より
_03Dsc_3910re
再び『怪獣総進撃』に戻ります。怪獣の襲撃を受け、廃墟と化した国連科学委員会(地下は統合防衛司令部連絡会議場)。すでに何度かご紹介している野村宏平著『ゴジラと東京 怪獣映画でたどる昭和の都市風景』では「ほぼ九段会館の位置にある」と推定。それを参考に、田安門に近い内堀通り沿いから撮影したのがこのアングルです。「日本武道館」が木々の中に隠れてしまっています。

Dsc_3943re
先ほどの清水門付近から撮影すると、武道館の位置関係は逆になりますが、本編に近いイメージにはなります。右手前の白いビルは「千代田会館ビル」です。実は、この方角であながち間違いではなかったことに後で気がついたのでした。本編を改めてよく見直してみると……

_02_01
物語の序盤で、国連科学委員会が紹介されるこのカット。本作は“近未来の東京”という舞台設定のため、このカットはマット画で描かれていますが、画面左へのパンの途中で清水門と「千代田会館ビル」らしき建物が見えます。さらにその左側にある国連科学委員会の建物は架空のものです。実際、そこには公益財団法人日本科学技術振興財団が運営・管理を行う「科学技術館」があります。同じ“科学”つながり、単なる偶然でしょうか?


より大きな地図で 科学技術館 を表示

「科学技術館」は、1964年に開館しています。公式サイトによると、外壁は「宇宙に散在する星をイメージ」し、上空から眺めると「まるで漢字の『天』という字の様」に見えるようデザインされているそうです。映画公開当時としても、斬新なデザインだったと思うのですが、そのまま使われなかったのは何故なんでしょうね?

Dsc_3926reDsc_3923re
ここでは「日本武道館」を取り上げるつもりが、また話が逸れてしまいました。「日本武道館」も、「科学技術館」と同じ1964年の開館です。同年開催の東京オリンピックの柔道競技会場として建設されました。もともとは日本伝統の武道を普及奨励するのを目的としていましたが、1966年のザ・ビートルズ来日公演以来、大物ミュージシャンがコンサートホールとして使用したり、格闘技の興行や日本テレビ『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』のメイン会場としても有名ですね。

◆霞ヶ関ビル
『怪獣総進撃』(1968)より
_01_2Dsc02915re
シーンが前後しますが、ラドンが東京上空に出現する場面です。本編の左端に「霞が関ビルディング」(以下「霞ヶ関ビル」)と思われる建物が映っています。右の写真は、実際の「霞ヶ関ビル」を国会議事堂付近から撮影したものです。向きは逆ですが、形状はよく似ています。本編では、「霞ヶ関ビル」の周辺にも高層ビルが並んでいますが、現在の東京はそれを上回っています。

Dsc_0480re
「霞ヶ関ビル」は、地上36階、高さ147m。本作と同じ1968年に竣工した日本初の超高層ビルでした。

_02Dsc09427re
こちらは、物語のクライマックスでファイヤードラゴン(キラアク星人の円盤)が「霞ヶ関ビル」に激突するシーンです。虎ノ門からのアングルが本編にそっくりです。右側の大きな建物は2007年に竣工した「中央合同庁舎第7号館」です。かつては日本一の高さを誇った「霞ヶ関ビル」も、今やすっかり影が薄くなってしまいました。


ところで1968年といえば、3月20日に大映の『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』が公開されています。そのポスターには、バイラスの頭が「霞ヶ関ビル」を直撃するという本編にはないイメージが描かれています。ちなみに「霞ヶ関ビル」が完成したのは、翌月の4月12日でした。

『ウルトラマン』第35話「怪獣墓場」(1967)より
_351Dsc01935re
それから遡ること1年前。1967年3月12日に放映された『ウルトラマン』第35話「怪獣墓場」では、シーボーズが建設中の「霞ヶ関ビル」によじ登ります。

_352Dsc01936re
「霞ヶ関ビル」は1965年3月18日に着工。日本初の超高層ビルということで、苦労の末に3年がかりで完成しています。

_353
とはいえ、その2年後には当ブログでもご紹介した「世界貿易センタービルディング」に日本一の座を奪われてしまいます。その後は、1984年版『ゴジラ』などに出てきた「京王プラザホテル」をはじめとする新宿の超高層ビル群の建設ラッシュが続き、ゴジラに代表される怪獣たちの標的にされていきます。ゴジラに話が戻ったところで、お後がよろしいようで。

(2014年4月27日・7月16日・9月17日撮影/2016年7月7日撮影・追記)

Photo
※実景にフィギュアを合成したイメージです。

« ゴジラ60周年ロケ地巡り~『怪獣大戦争』②・『怪獣総進撃』①(丸の内・日比谷) | トップページ | ゴジラ60周年ロケ地巡り~『オール怪獣大進撃』(川崎) »

00.ロケ地巡り」カテゴリの記事

03.関東地方」カテゴリの記事

A.東宝関連」カテゴリの記事

B.円谷プロ関連」カテゴリの記事

D.角川大映関連」カテゴリの記事

ゴジラ60周年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/588826/60471455

この記事へのトラックバック一覧です: ゴジラ60周年ロケ地巡り~『怪獣総進撃』②(清水門・日本武道館・霞ヶ関ビル):

» ガメラ:日本全国ガメラな風景 2014/10/27 [ガメラ医師のBlog]
 本日四本目の更新です。 一本目「 ガメラレーダ情報 /10/27 」はこちら。 二本目「 後半の画像情報 」にはこちらより。 三本目「 石ガメラ 14/10 」は、こちらから。 前回更新の「 ガメラの風景 /10/02 」に続いて、 ガメラ岩やガメラ島など自然の風景、またガメラな建造物...... [続きを読む]

« ゴジラ60周年ロケ地巡り~『怪獣大戦争』②・『怪獣総進撃』①(丸の内・日比谷) | トップページ | ゴジラ60周年ロケ地巡り~『オール怪獣大進撃』(川崎) »

2017年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
無料ブログはココログ