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2014年8月

2014年8月24日 (日)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『三大怪獣地球最大の決戦』・『モスラ』(横浜・東京タワー)

今回は、前回の『モスラ対ゴジラ』と同年の1964年12月20日に公開されたシリーズ第5作『三大怪獣 地球最大の決戦』です。年に2回、ゴジラ映画の新作が公開されたのは、後にも先にもこの年だけです。特撮冬の時代に生まれ育った私(1974年生まれ)にとっては、本当に羨ましく思います。


『三大怪獣 地球最大の決戦』は、実は黒澤明監督の『赤ひげ』の撮影が長引いたために急遽制作された、いわばピンチヒッター的な作品だったそうです(そういえば第1作『ゴジラ』も、インドネシアとの合作映画の製作が中止となり、代わりに企画された作品でしたね)。とはいえ『三大怪獣 地球最大の決戦』は、ゴジラとラドン、モスラの競演に加え、シリーズ最大のライバルともいえるキングギドラが初めて登場するという、お正月映画にふさわしい豪華な内容でした。特撮シーンの出来も素晴らしく、とても急場しのぎで製作されたようには見えません。それだけでも、当時のスタッフがいかに優秀だったのかがわかります。

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さて、前置きが長くなりましたが、本作のロケ地巡りの話に移ります。ゴジラとキングギドラが襲撃した横浜については、すでに当ブログにて取り上げています。写真は、筆者がそのとき撮影した写真に手を加えた合成写真です。

特撮ロケ地巡り~横浜編③(氷川丸・横浜マリンタワー)
http://tokusatsu.way-nifty.com/blog/2012/08/post-b5d8.html

で、今回は何をご紹介しようかと考えたのですが、前回訪れたときに休館していた氷川丸はまだ再訪できていませんし、冒頭に登場する黒部ダムやキングギドラが破壊した松本城にも行けていません。唯一行けたのは、東京タワーなのですが……

◆東京タワー
『三大怪獣地球最大の決戦』(1964)より
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本作に登場する東京タワーはミニチュアオンリーで描かれています。タワー周辺の景観も、今はすっかり変わり果てており、ロケ地を特定するのは非常に困難です。ということで、かなり強引ではあるのですが……

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2014年8月16日 (土)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『モスラ対ゴジラ』①(名古屋テレビ塔・名古屋城ほか)

今回は、ゴジラ誕生10周年となる1964年(昭和39年)4月29日に公開された『モスラ対ゴジラ』から、名場面の名古屋テレビ塔と名古屋城破壊シーンのロケ地を中心にご紹介します。

とはいえ、私が訪れたのはもう11年も前のことなので(私自身、そんなに経っていたという感覚はないのですが…)、現在の風景と変わっている部分があるかもしれません。その場合はご容赦ください。

◆名古屋テレビ塔
『モスラ対ゴジラ』(1964)より
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倉田浜干拓地(架空の場所)から上陸し、四日市コンビナートを襲撃した後、名古屋へとやってきたゴジラがテレビ塔を襲うシーンです。前回ご紹介した『キングコング対ゴジラ』では、国会議事堂や熱海など、怪獣が登場する舞台を丸ごとミニチュア化していましたが、本作では実景の中に怪獣を合成し、ミニチュアセットで撮影したカットと巧みにカットバックする手法が採られています。


先日発売されたばかりの池田憲章・著『怪獣博士の白熱講座 ゴジラ99の真実』によると、前年の1963年6月に「新鋭の3ヘッドで3本のフィルムを自在に合成できる“1900シリーズ・オックスベリー・オプチカルプリンター”が東宝撮影所の特技センターに輸入、設置された」とあり、同年公開の本多猪四郎監督の『マタンゴ』(1963)で初使用されたそうです。 『モスラ対ゴジラ』でも、その威力が遺憾なく発揮されたというわけですね。


ただ、円谷英二特技監督は、この新鋭3ヘッド・オプチカルプリンターでも満足できなかったのか、自身が興した円谷プロダクション初のテレビシリーズのために、資金のあてもないまま4ヘッドのオプチカルプリンターを発注し、それをTBSが肩代わりして『ウルトラQ』の制作がスタートしたというのは、ファンの間では有名なお話です。円谷英二の特撮への拘りが伺えるエピソードだと思います。

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さて、「名古屋テレビ塔」の話題に戻ります。テレビ塔は、Webサイトによれば1954年6月に開業し、今年は何とゴジラと同じ60周年を迎えているそうです。

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ゴジラの尻尾がテレビ塔に絡みつくシーン。今なら必ず同ポジションを狙うところですが、撮影当時は観光がメインでした(^_^;)

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「名古屋テレビ塔」の高さは、同じくゴジラが破壊した「さっぽろテレビ塔」よりもわずかに高い180m(さっぽろテレビ塔は147.2m)です。

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倒壊したテレビ塔がゴジラに激突してしまうシーン。カメラを傾けてみました。テレビ塔はこの後、同じ東宝怪獣のバトラやキングギドラにも破壊されます。いずれもモスラ絡みです。

『ゴジラvsモスラ』(1992)より
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『モスラ3 キングギドラ来襲』(1998)より
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実際のテレビ塔は、度重なる怪獣の襲撃というよりも、2011年のアナログ放送終了によってテレビ局からの収入源が減ったことで経営難に陥っているそうです。2012年からは、マルチメディア放送「NOTTV」が開局し、再び放送の電波塔としての役割を継続しているとのことですが、名古屋のシンボルとして、そしてゴジラの聖地として(余談ですが、2008年に「恋人の聖地」としては認定されています)、今後もぜひ存続をお願いしたいです。

◆名古屋城
『モスラ対ゴジラ』(1964)より
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大阪城熱海城に続いてゴジラに破壊された名古屋城。関ヶ原の合戦後、江戸幕府を開いた徳川家康が、1609年に幕府の東海道の要所として、また、豊臣方への備えとして、北国・西国の諸大名に普請を命じ、1610年に着工。1612年に完成させた平城です。以後は、明治維新を迎えるまで徳川御三家の筆頭尾張家の居城として利用されました。

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名古屋城は、1945年の名古屋大空襲によって、天守閣を含む大半が焼失してしまいました。現在の天守閣は1959年に再建されたものです。映画公開当時は、再建後5年しか経っていなかったわけですが、現在は木々が成長し、生い茂っています。

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こちらは正門です。公式Webサイトによると、明治時代に旧江戸城内の蓮池御門を移築したものなのだそうです。この正門も天守閣同様、名古屋大空襲によって焼失し、1959年に再建されたものです。

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大天守閣(右)と小天守閣(左)の間から顔を覗かせるゴジラ。天守閣の屋根は銅でできており、現在は酸化して緑色になっています。なお、カメラが立っている場所は、2009年から本丸御殿の復元工事が行われており、完成すると同じポジションでの撮影は難しいかもしれません(本丸御殿は2018年に完成予定)。

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ゴジラが足を滑らせた濠。この辺りも現在は鬱蒼とした感じです。

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見事に崩されてしまった天守閣。手前の櫓は「西北隅櫓」で、戦災を免れた名古屋城の数少ない重要文化財です。ゴジラの破壊からも免れたわけですが、その3年後……

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2014年8月 2日 (土)

ゴジラ60周年ロケ地巡り~『キングコング対ゴジラ』(国会議事堂・熱海城)

今回は、シリーズ第3作『キングコング対ゴジラ』から、国会議事堂と熱海城をご紹介します。


前作『ゴジラの逆襲』から7年後、1962年(昭和37年)8月11日に公開された東宝創立30周年記念作品で、観客動員数はゴジラシリーズ最高の1255万人を記録。シリアスに描かれた前2作とは異なり、日米を代表する2大怪獣の激闘を、シリーズ初のカラー・ワイド画面(東宝スコープ)で描く痛快娯楽大作です。

◆国会議事堂②
『キングコング対ゴジラ』(1962)より
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オリジナル版の『キングコング』(1933)よろしく、女性(ふみ子/演:浜美枝)を手にしたまま国会議事堂へ向かう東宝版キングコング。初代ゴジラに破壊された国会議事堂が再び登場します。

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本作の議事堂はすべてミニチュアで描かれており、当時の東宝特撮スタッフの自信がうかがえます。

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現在の国会議事堂は、1936年(昭和11年)に完成したそうです。向かって左側が衆議院、右側が参議院です。

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中央塔によじ登ったキングコング。前回も書きましたが、議事堂周辺は警察の警備が物々しくて、同ポジ探しも及び腰になってしまいます…。

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麻酔弾で眠らされるキングコング。現地写真のフレームの外には警察官がいて、これ以上の接近は厳しい状況でした。国会議事堂は、平日なら見学が可能とのことで、はとバスの観光コースにも入っているので、機会があれば正式なルートで見学してみたいと思います。

(2014年6月25日・7月16日撮影)

◆熱海城
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つづいて、クライマックスの熱海のシーンです。驚いたことに、このシーンもすべてミニチュアで描かれています。RKO社(オリジナル版を製作したアメリカの映画会社)へのキングコングの使用料にお金を使いすぎたのでしょうか?
ちなみに、本編左手前に見える松の木は……

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熱海の観光名所の一つである「お宮の松」だと思われます。尾崎紅葉の新聞小説『金色夜叉』の中で、間寛一とお宮の別れの場面の舞台になった場所といわれています。熱海市のWebサイトに詳しく紹介されています。
http://www.city.atami.shizuoka.jp/page.php?p_id=255

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親水公園(熱海サンビーチ)から熱海城を望む。

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錦ヶ浦山頂にそびえる熱海城を囲むゴジラとキングコング。茂みの関係で同ポジションからの撮影が難しかったので、撮影可能なポイントから比較的似たようなイメージで。

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『キングコング対ゴジラ』が公開された昭和30年代当時、熱海は新婚旅行のメッカとしてに賑わい、多くの宿泊・観光施設が建設されたそうです。熱海城もその一つで、歴史的に存在したお城ではありません。

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公式Webサイトによると、1959年(昭和34年)に築城されたとあります。

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もつれ合いながら海に転落する2大怪獣。現地写真は熱海城天守閣展望台からの眺めです。この位置からカメラを左側に向けると……

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ご覧のように熱海市街を一望できます。ところでこの景色、どこかで見たような気がするなと思ったのですが……

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