ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版
先日、『ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版』を観てきました。
ゴジラの原点、1954年製作の第1作は何度も観ている作品ですが、劇場で観るのは初めてでした。しかも、4Kデジタルリマスター版は予想以上に綺麗で、今までにない発見がありました。鉄条網が張り巡らされているシーンなど、「このカットも合成だったんだ!」と驚いたマニアックな気づきもさることながら、東宝俳優陣の生き生きとした演技が特に際立って見えた印象があります。何度も観ているはずなのに、不思議な感覚でした。
冒頭の「栄光丸」沈没や「備後丸」遭難の報を受けて、いても立ってもいられず、海上保安庁の職員に詰め寄る乗組員の家族。大戸島で「困ったのぉ、井戸が使えねぇとよ」と困惑する島民。「また疎開か、いやだなあ…」と電車の中で会話する男女。品川駅でゴジラの恐怖におびえる人々。銀座の街で「お父ちゃまのところへ行くのよ」と、うずくまって動かない親子。そして、ゴジラ東京襲撃後の仮設病院内での絶望的な空気感など、本多猪四郎監督のドキュメンタリータッチの演出が冴えわたっています。
それがあるからこそ、原水爆に次ぐ世界の脅威=「オキシジェン・デストロイヤー」を生み出してしまった芹沢博士の苦悩がリアルに受け止められ、「オキシジェンデストロイヤー」そのものも、ゴジラを撃退するために作られた、単なるご都合主義の科学兵器になり下がらなかったのだと思います。改めて、反核と平和への祈りが込められたメッセージ性の強い作品だったことを再確認したのでした。
この『ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版』は、7/8(火)にNHKのBSプレミアムでも放映されるとのことなので、またじっくり鑑賞したいと思います。
「ゴジラドリンクカップ」です。実は、『ゴジラ』を観に行ったときはポップコーンを食べたい気分ではなかったので、これは後日『アナと雪の女王』を娘と観に行ったときに買いました…。
劇場スタッフの方が「ドリンクを別カップに入れることもできますが」と言うので、別にしてもらいました。マニア心が分かっていらっしゃる(^_^;
頭部や腹の感じがどことなくG3ガメラにも似てる気がしますが、後ろ姿はゴジラですね。今度こそ日本の学者に認められるでしょうか?
そういえば、先日発売された『キネマ旬報 7月下旬号』の特集「GODZILLA ゴジラ」特集の中で、平成ガメラシリーズを手掛けた金子修介監督ご自身も「ギャレス、ガメラをみたろ?」と寄稿していましたね。ちなみにこの号は、ほかにも手塚昌明監督の寄稿や中野昭慶特技監督、川北紘一特技監督のインタビューも掲載されていて読み応えがあります。
こちらは劇場用プログラムと宣伝素材の復刻セット。特製クリアファイルの中に1954年初公開当時の劇場用プログラムと、宣材チラシ、東宝写真ニュース、キャピネ用封筒(ポストカード8名組封入)が入っている、嬉しいセットです。
さて、次回からは当ブログでもゴジラ60周年を記念し、ゴジラ作品のロケ地を順に巡っていきたいと思います。
« 特撮ロケ地巡り~滋賀編(琵琶湖大橋) | トップページ | ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラ』①(品川・銀座) »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsキングギドラ』⑤(京浜島)(2016.05.08)
- ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版(2014.07.06)
- ウルトラマン創世紀展(2014.06.01)
- 円谷英二 特撮の軌跡展(2014.05.11)
- バレンタインの贈り物(2013.02.16)
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版(2014.07.06)
「A.東宝関連」カテゴリの記事
- ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsデストロイア』②(東京・神奈川・福井)(2022.05.06)
- ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsデストロイア』③(東京/品川・天王洲)(2022.05.08)
- ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsデストロイア』①(東京/銀座・永田町・浜松町・晴海・有明編)(2021.12.31)
「ゴジラ60周年」カテゴリの記事
- ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsデストロイア』②(東京・神奈川・福井)(2022.05.06)
- ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsデストロイア』③(東京/品川・天王洲)(2022.05.08)
- ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラvsデストロイア』①(東京/銀座・永田町・浜松町・晴海・有明編)(2021.12.31)
この記事へのコメントは終了しました。
« 特撮ロケ地巡り~滋賀編(琵琶湖大橋) | トップページ | ゴジラ60周年ロケ地巡り~『ゴジラ』①(品川・銀座) »
コメント