円谷英二 特撮の軌跡展
ご無沙汰しました。
毎年この時期は公私ともに忙しくて、昨年の4か月のブランクに比べるとマシですが、2か月も空いてしまいました。忙しいとはいえ、ロケ地巡り自体はずっと続けていたのですが、なかなか更新が追いつかなくて……という言い訳はさておき、さっそく参ります。
4月から新宿高島屋を皮切りにスタートした「円谷英二 特撮の軌跡展」が、このゴールデンウィークに私の地元・大阪高島屋でも開催されたので行ってきました。
◆特撮の神様は、こうして生まれた!
円谷英二特技監督に焦点を当てた展示会ということで、直筆の手紙や絵コンテ、日記等が多数展示されており、特にお亡くなりになった昭和45年1月25日の最後の日記は、ジーンときます。ファンにとっては涙ものでしょう。
◆ウルトラマンシリーズ誕生秘話と、特撮技術を紹介!
展示の中盤、暖簾をくぐると突如、昭和40年代初期の居酒屋や旅館の一室が現れます。ウルトラマン誕生の頃、若いスタッフが新企画について語り合っていた場所を再現したものだそうです。さりげなく、『レッドマン』(ウルトラマンの企画時のタイトル)の企画書が置かれていて、金城哲夫さんをはじめとした当時のスタッフの意気込みが伝わってきました。
展示されているプロップは第一期ウルトラシリーズのものが中心で、他の展示会でも見かけたものがほとんどでしたが、『ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」のクレジットタイトルロールは珍しい逸品です。プロップの横では、実際に使われていた本編の映像が流れており、あまり詳しくない人にもわかりやすいように工夫されていたのが良かったと思います。
そのほか、ジオラマを使ってスクリーンプロセスの仕組みを紹介するコーナーや、ウルトラマンゼロと一緒に飛んでいるように記念撮影できるコーナーなどがありました。さすがに特撮博物館レベルとまではいかないまでも、もう少し特撮の面白さ、意外性を伝えるような見せ方ができないものかとは思いましたが、まあ、入場料が800円(中学生以下は無料)なので、贅沢は言えません…。
◆初登場!『ウルトラマン』第19話「悪魔は再び」撮影現場を大ジオラマで再現!
圧巻は、何といっても今回の展示の目玉である国立競技場の大ジオラマです。『ウルトラマン』第19話「悪魔はふたたび」で使用されたミニチュアセットを忠実に再現したもので、その大きさに圧倒されます。撮影禁止だったのが非常に残念ですが、写真は円谷プロのWebサイトで紹介されています。
新宿髙島屋「円谷英二 特撮の軌跡展」が本日開幕!国立競技場セットを再現した大ジオラマは必見!
この第19話は、円谷英二特技監督が撮影に参加されており、完成した映像を見ると、カット割りやつなぎのリズム感が、東宝の特撮映画を見慣れた人には円谷英二監督の手によるものだとわかります。
最後に、音声ガイド(600円)は特撮ファンなら必聴です。ちょっと音声が聞き取りにくいので、イヤホン持参の方がいいかもしれません。NCミッチェルについて思い出を語る毒蝮三太夫さんのお話が楽しいです。『ウルトラマン』最終回の予告音声も貴重です。
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