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2013年7月28日 (日)

特撮ロケ地巡り~東京・銀座編②(数寄屋橋・有楽町周辺)

前回に続いて、銀座編第2弾です。今回は、第1作『ゴジラ』(1954)の公開から30年後に公開された『ゴジラ』(1984)のロケ地を中心にご紹介します。

『ゴジラ』(1984)は、第2作『ゴジラの逆襲』(1955)から第15作『メカゴジラの逆襲』(1975)までの世界観をいったんリセットし、ゴジラを再び人類の脅威として描いた作品です。

◆数寄屋橋交差点付近
『ゴジラ』(1984)より
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写真は日比谷付近で撮影したものですが、ゴジラが歩いているのは数寄屋橋交差点付近です。撮影したのは今年の4月で、本編と比べると右側の建物が変わっています。

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これは、9年前の2004年8月に撮影したものです。この頃はまだ、本編と同じような建物を確認できます。建物の陰に隠れていますが、集英社の看板もありました。

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再び今年の写真との比較です。本編中央に見える「銀座東芝ビル(銀座TSビル)」は、2012年9月に解体されました。

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跡地は地上11階、地下5階の商業施設になるそうです。ここでもやはり、再開発が進んでいます。

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こちらは2004年8月に撮影した写真です。東芝の看板の「T」の文字がわずかに見えます。在りし日の「銀座東芝ビル(銀座TSビル)」の写真は、ウィキペディアでご覧になれます。
2012年9月12日付の『日本経済新聞』によると、同ビルは「1934年に建設され、その後増築された。1956年に数寄屋橋阪急が開業。2004年にモザイク銀座阪急へ衣替えしたが、半世紀以上に渡り銀座の買い物客に親しまれてきた」とあります。

個人的な話で恐縮なのですが、実はこのシーンが私にとって、劇場でリアルタイムで観たゴジラ初体験のシーンでした。小学校4年生のとき、1984年の暮れのことです。当時の映画館は入替制ではなかったので、父親に連れられて中に入ったときに、スクリーンに映し出されていたのがこの場面でした。もちろん、そのあとの2回目で冒頭から全部観直しています(*^-^)

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閑話休題。ゴジラが数寄屋橋交差点を通過する際、その足が地面にめり込んでしまうカットです。本編に映る不二家のビルも、1階にある「スキヤカメラ」のニコンハウス店も健在です。ミニチュアがよくできています。

◆有楽町マリオン
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先の数寄屋橋交差点のカットの続きで、バランスを崩したゴジラが「有楽町マリオン」に激突するカットです。

『ゴジラvsキングギドラ』(1991)より
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冒頭で、東京上空に未確認飛行物体が現れるシーン。この作品は、『ゴジラ』(1984)から始まる平成ゴジラシリーズの第3作です。『ゴジラ』(1984)とは同一の世界観になりますので、「有楽町マリオン」はゴジラ襲撃後、元通りに修復されたことになります。人ごみの中で上を向いて撮影していると、実際、このように何事かと一緒に上を向く人が多かったです。すみません……。

『ゴジラ』(1954)より
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第1作で、前回ご紹介した「銀座和光」の時計塔を破壊したゴジラは、晴海通りを日比谷方面へと進みます。本編の右側に映る建物は旧朝日新聞東京本社、左側の建物は旧日本劇場です。いずれも老朽化のため、1980年代初頭に取り壊されました。これらの跡地に建てられたのが「有楽町センタービルディング」、通称「有楽町マリオン」(1984年9月完成)です。つまりゴジラは、同じ場所を2回通っていることになります。

『風速七十五米』(1962)より
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ちょっとマニアックな話になりますが、大映の特撮映画『風速七十五米』も銀座が舞台となっており、日本劇場をはじめ、数寄屋橋交差点周辺のミニチュアセットが組まれています。

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中央の高架橋は、東京高速道路の「新数寄屋橋」です。
この作品は、2010年に日本映画専門チャンネルの特集「特撮王国スペシャル~第5弾 大映特撮からの挑戦状~」の中で放送されていたのが初見なのですが、それまでこのシーンは、同じ大映作品『宇宙人東京に現わる』(1956)のワンシーンだとばかり思っていました。

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その原因はこの本です。少年時代、特撮にハマり始めた頃に買ってもらったケイブンシャの『世界の怪獣大百科』の中に、怪獣映画がどうやって撮影されたのかを紹介しているコーナーがあり、そこに「『宇宙人東京に現わる』のミニチュアセット」と記載されていたからです。何年か後に同作を観ても該当する場面はなく、「カットされたのだろうか?」などと、子ども心に疑問を抱いていたわけですが、25年近くも騙され続けていたことがわかりましたw

◆読売会館(よみうりホール)
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またまた話が大きく逸れてしまいました。再び『ゴジラ』(1984)に戻り、ゴジラに襲われる新幹線が有楽町付近を通過するシーン。

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新幹線は「読売会館」の前を通過しています。この建物を設計した村野藤吾さんは、有名な建築家なのだそうです。映画が公開される直前の11月26日に逝去されていて、何か不思議な縁を感じます。

◆JR有楽町駅

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新幹線の運転手の見た目らしきカット。有楽町駅付近から撮影した写真にゴジラのフィギュアを合成して、大きさを再現してみました。実際のところ、読売会館前を通過した後に、運転手が身長80mのゴジラの顔を見上げるというのは難しいと思います。

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続いてゴジラが新幹線を鷲づかみにするカット。JR有楽町駅のホームから撮影しました。

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こうやって見ると、ミニチュアの「有楽町マリオン」は、実際とは微妙に角度が違うようにも思えます。

◆日比谷シャンテ前のゴジラ像
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JR有楽町駅に近い、東宝本社が入る「日比谷シャンテ(東宝日比谷ビル)」前の広場には、スターの手形がはめ込まれたプレートやゴジラのミニチュア像があります。

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ゴジラ生誕40周年を記念して建てられたそうで、『ゴジラvsビオランテ』(1989)以降の平成ゴジラ仕様です。下から見上げるとかなりの迫力です。

(2013年4月13日撮影、一部2014年3月30日撮影分追加)

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コメント

こんばんは。
私が生まれて初めて一人で鑑賞した(中学生の時)映画は『ゴジラ(1984)』でしたけど、有楽町のシーンにてマリオン(有楽町センタービル)がゴジラがよろめいて穴をあけるトコや新幹線を掴みあげるトコなんかが印象的だったのを憶えてます。
あれから30年近く経った今、私は有楽町からさほど遠くないトコで勤務してますけど、夜のマリオンや新幹線、それから東京高速道路を見るたびにゴジラの事がいつもアタマによぎってしまいます。
それでは、失礼します。

はじめまして、 
東京高速道路は首都高速道路と混同しやすく、けっこういろいろな文献とかで首都高速道路と間違えているのが多いです。
ちなみに日本劇場と旧朝日新聞東京本社の建物は、1981年4月に解体・撤去されてます。

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