ウルトラシリーズの撮影所～在りし日の東宝ビルト

12月8日にBS朝日で放映された『極上空間』。
そのゲストは初代ウルトラマンの黒部進さんと、ウルトラセブンの森次晃嗣さんでした。http://www.bs-asahi.co.jp/gokujou/prg_086.html

昔のロケ地を巡る旅ということで注目して拝見していると、かつてウルトラシリーズの撮影で使われていたスタジオ「東宝ビルト」の跡地が紹介されていました。現在は集合住宅に変わっており、その変わり果てた様子に黒部さんも森次さんも驚きを隠せない様子…。

私も2008年2月に取り壊しが決まった直後に現地を訪問してみたのですが、Googleマップの衛星写真も空き地のまま更新されていませんでしたし、その後どうなっているのかわからなかったので、ちょっと衝撃的でした。

今回は、取り壊し直前の2008年3月末に訪問したときの写真をご紹介したいと思います。

番組で住宅地の坂を上る黒部＆森次さんの車。撮影ポイントは、下の地図でちょうど緑の矢印を打っている場所になります。

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その位置から見た撮影所。さらに左上へと進むと正面玄関がありました。

正面玄関があった場所。マンションに変わっています。

かつての門の様子。「東宝ビルト」は、主にテレビドラマやCMの撮影に使われていた東宝グループの撮影所です。『ウルトラQ』（1966）に始まる一連のウルトラシリーズはここで撮影されています。『ウルトラマン』（1966）や『ウルトラセブン』（1967）制作当時は「東京美術センター（通称・美セン）」と呼ばれていました。
もともとは「農場オープン」といって、東宝映画のオープンセットなどが組まれていた土地で、『七人の侍』（1954）等の撮影もここで行われていたそうです。

門や塀の上から中を覗いてみました。 平成ガメラシリーズ第一作『ガメラ 大怪獣空中決戦』（1995）の特撮シーンもここで撮影されています。


塀に掲示されていた「解体工事のお知らせ」。特撮誌を通じて取り壊しのことを知った後、たまたまイベントのお仕事で東京へ行く機会があり、訪問したのが2008年3月30日。まさに解体直前でした。

東名高速の方へ向かってさらに住宅街を進んでいく黒部＆森次車。曲がり角があるので、ちょうどこの辺りではないかと。いつものロケ地巡りとは逆のパターンです。

角を曲がったところから敷地内を眺めてみると、番人のように居座っている猫に出会いました。この猫、ウルトラシリーズの撮影を見守っていたのでしょうか？

ウルトラシリーズで最後に撮影されたのは、2008年に発売されたオリジナルビデオ作品『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス』です。
撮影所として最後に撮影された作品は、同じく2008年に発売されたDVD『帰ってきた“おはよう”ヒーロー 行け!行け!ゴッドマン&グリーンマンBOX 』の特典映像ということです。

東名高速側から「東宝ビルト」の敷地内を望む。
「東宝ビルト」の詳細については下記サイトでより詳しく紹介されています。

「ウルトラシリーズロケ地探訪」
http://www.ultraloc.org/locations/2008_002/index.html

「光跡」
http://members.jcom.home.ne.jp/qqq7/index.htm

（2008年3月30日撮影）